家族法の理論と実務

中川淳先生傘寿記念論集
本体 ¥ 14,000
¥ 15,400 税込

著者:棚村 政行・小川 富之/編集代表
判型:A5判上製箱入
ページ数:872頁
発刊年月:2011年6月刊
ISBN/ISSN:978-4-8178-3928-2
商品コード:40430
略号:中川論集

商品情報

「面接交渉・養育費」、「代理懐胎」、「寄与分・遺留分」、「認知症高齢者の遺言」、「家事事件手続法」、「子どもの代理人」、「子の奪取に関するハーグ条約」等、
家族法における最新の論点に切り込み、裁判実務と学説を繋ぐ珠玉の論説集。

【執筆者一覧(五十音順)】※肩書きは発刊時のものです。
生駒 俊英(福井大学教育地域科学部専任講師)
犬伏 由子(慶應義塾大学法学部教授)
梅澤  彩(摂南大学法学部専任講師)
遠藤 隆幸(東北学院大学大学院法務研究科准教授)
緒方 直人(鹿児島大学大学院司法政策研究科教授)
小川 富之(近畿大学法学部教授)
川  淳一(成城大学法学部教授)
木棚 照一(早稲田大学法学部教授)
金 亮 完(山梨学院大学法学部准教授)
佐々木 健(札幌学院大学法学部法律学科准教授)
冷水登紀代(甲南大学法科大学院准教授)
鈴木 伸智(愛知学院大学法学部准教授)
棚村 政行(早稲田大学法学部教授)
辻   朗(大阪学院大学法学部教授)
常岡 史子(獨協大学法学部教授)
床谷 文雄(大阪大学大学院国際公共政策研究科教授)
成澤  寛(岡山商科大学法学部准教授)
二宮 周平(立命館大学法学部教授)
羽生 香織(東京経済大学現代法学部准教授)
原田 綾子(早稲田大学法学学術院比較法研究所助手)
松倉 耕作(名城大学大学院法務研究科教授)
松原 正明(さいたま地方・家庭裁判所川越支部判事)
松久 和彦(香川大学大学院香川大学・愛媛大学連合法務研究科准教授)
山内 惟介(中央大学法学部教授)
山口 亮子(京都産業大学法学部教授)

【はしがき】
 広島大学名誉教授中川淳先生は、平成一九年一月一日にめでたく傘寿を迎えられました。
 先生は、昭和二五年に京都大学法学部大学院特別研究生となり研究者としての道を歩み始められ、これまで六〇年余りの長きにわたり、民法を中心に幅広く法律学の諸分野において数多くの卓越した研究業績を公表されてきました。先生のご研究のどれもが、今でも燦然たる光彩を放っており、私たち後進の導きの星のような存在であるといえます。先生は、また、関係する学会や研究会を牽引したりリードする存在であり、日本の民法学の発展に多大な寄与貢献をして参りました。さらに、日本学術会議会員(第一二期)を務められるなど、先生のご功績は法律学にとどまらず学術分野の発展全般に及んでいます。また、先生は、家庭裁判所において調停委員、参与員および家庭裁判所委員を長らく務められるとともに、京都家庭裁判所調停協会会長等の要職を担い、家事事件の実務にも多大な貢献を続けてこられました。先生の益々のご研鑽は、傘寿を迎えられても衰えることがなく、このことは、巻末に掲げました先生の『著作目録』を見れば、誰の目にも明らかです。
 そこで、日頃先生から親しくご薫陶を受けてきました私たちとしましても、先生の傘寿の嘉齢をお祝いするとともに、先生の学恩に対していささかでも謝意をお捧げするために、先生のこれまでの家族法の理論と実務に対する多大なるご貢献をさらに発展させるべく、本記念論集の出版を企画いたしました。
 中川淳先生におかれましては、ゆかりの先生方は数多くおられますところ、今回は、家族にかかわりのあるテーマに絞って、とくに中堅・新進気鋭の先生方にご執筆をお願いいたしました。幸い、多くの先生方からご玉稿をお寄せいただくことができ、御蔭さまで先生に献呈するにふさわしい充実したものが出来上がりました。何かとご多用の中をご執筆いただきました先生方には心よりお礼を申し上げますとともに、諸般のご事情でご論稿の掲載ができなかった先生方に対しましてはこの場を借りまして厚く御礼を申し上げます。
 本記念論集が、家族法研究の今後の発展に少しでも寄与できること祈念して、傘寿の日ははるかに遅れてしまいましたことをお詫びしつつ、ささやかではありますが、中川淳先生にこの論集を奉呈いたします。
 なお、本論集の刊行にあたりましては、日本加除出版株式会社の尾中哲夫社長をはじめとする多くの皆さまからの暖かなご支援ご尽力に対して深く感謝の意を表したいと存じます。

平成二三年六月三〇日
棚村 政行 
小川 富之 

目次

第1部 総 論
 〔国際私法〕
・国際家族法における本国法主義の変遷と当事者自治の原則の導入
――木棚照一
・ヨーロッパ国際私法における子の奪取について―インガ・リナウ事件法務官意見書の場合―
――山内惟介

 〔家事調停〕
・家事調停の構造
――松原正明

第2部 親族編
 〔婚姻・離婚〕
・ドイツ法における別居と夫婦間の扶養義務
――冷水登紀代
・2010年2月1日施行のスイスの新しい合意離婚制度
――松倉耕作
・アメリカ離婚法における無責主義見直し論について
――成澤寛
・年金合意分割の実情と按分割合の決定基準―裁判例の紹介を兼ねて―
――犬伏由子

 〔実親子〕
・「藁の上からの養子」に対する親子関係不存在確認請求と権利濫用法理
――羽生香織
・代理懐胎における子の法的地位
――梅澤彩

 〔養子・里親〕
・特別養子縁組の要件としての父母の同意―親の意思と子の利益の調整に関する一考察―
――原田綾子
・ヨーロッパにおける養子法の動向―スイス,オーストリア,そして新ヨーロッパ養子協定―
――床谷文雄

 〔親権・後見・扶養〕
・葛藤の高い面会交流事件の調整技法
――棚村政行
・面接交渉の執行について
――遠藤隆幸
・監護権紛争における子どもの代理人と親の手続保障
――山口亮子
・「子どもの代理人」の職務に関する一考察―日独・家事事件手続法改正の比較から―
――佐々木健
・子どもの養育費の履行確保について―オーストラリアの制度を参考に―
――小川富之

第3部 相続編
 〔相続人・相続分・相続財産の範囲〕
・配偶者相続権―夫婦財産の清算との関係を中心に―
――松久和彦
・療養看護による寄与分についての一考察―高齢者介護を中心として―
――生駒俊英
・相続欠格における意思の介入
――鈴木伸智
・生命保険金と相続人の権利―ドイツ法による一考察―
――常岡史子

 〔遺産分割〕
・共同相続人間での遺留分減殺における価額弁償と遺産分割―職分管轄に関する中間的試論―
――川淳一
・相続可分債権・可分債務と「当然分割」判例法理―平成21年3月24日最高裁第三小法廷判決を素材として―
――緒方直人

 〔遺言〕
・推定相続人の廃除について
――辻朗
・いわゆる「相続させる」旨の遺言と代襲相続の有無―最高裁平成23年2月22日判決を素材として―
――金亮完
・認知症高齢者の遺言能力
――二宮周平

・中川淳先生略歴および著作目録

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