戸籍時報 2020年10月特別増刊号vol.803

本体 ¥ 1,200
¥ 1,320 税込

著者:戸籍時報編集部/編
判型:A5判
ページ数:116頁
発刊年月:2020年10月刊
ISBN/ISSN:0912-1579
商品コード:31101
略号:時

商品情報

親子関係不存在確認裁判・再述
南 敏文(弁護士)

はしがき

現在,法制審議会では,嫡出推定及び嫡出否認の制度の改正を含め,親子法制の改正を目指して審議が進められており、 第2読を終了して年内に中間試案の作成をする運びであるとのことである 。

筆者は,平成17年6月25日に開催された家族法・戸籍制度研究会で,親子関係不存在確認裁判に関して発表したことがあり,その講演録は,本誌特別増刊号No.590で掲載されている。そこでは,嫡出推定及び嫡出否認の制度の概要やその問題点について解説を試み,また,立法論の私見を披露したがいよいよ,これらの制度の改正が俎上に乗ったわけである。

本稿では,この講演録について,その後の判例・先例等を踏まえて加筆訂正するとともに,法制審議会での議論を紹介した上で,これに対する私見を述べ,さらには, 新たな解釈論も試みることとした。毎年,6月と12月に同研究会が開催され,その成果を本誌特別増刊号により紹介されているが,令和2年6月の研究会は新型コロナウイル ス感染防止のため, やむなく中止となった。そこで,仮に,講演したとすればこのような講演録となったであろうと思われる体裁により,再述を試みることとした。皆様方から,ご批判を頂き,また,幅広い議論の展開がなされるきっかけとなれば,望外の幸せである。

令和2年9月
南 敏文

目次

第1部 親子関係不存在確認裁判・再述
 第1 問題の提起
  1 推定と擬制
  2 夫のみが父子関係を否認し得ることの歪み
  3 家裁の現場
 第2 家庭裁判所における審理の実情
  1 調停前置
  2 DNA鑑定
  3 裁判所による審判書の作成等
 第3 嫡出推定に関する判例学説─現代的な意義を含めて─
  1 立法当時の考え方
  2 各種の考え方
  (1) 外観説
  (2) 実質説
  (3) 折衷説
  3 検 討
 第4 立法論
  1 法制審議会の議論
  (1) 概 要
  (2) 検討案
  2 私 見
  (1) 嫡出推定制度の改正
  (2) 父子関係の否認権者の拡大
  (3) 否認権行使の期間
  (4) 再婚の場合の特則
  (5) 否認の要件
  3 証拠の問題
 第5 新たな解釈論
  1 戸籍先例
  2 最判平成26年7月17日
  3 同判例の分析
  4 監護費用との関係
  5 提 案

第2部 巻末資料
 第1 判 例
  1 大審院昭和15年1月23日判決(民集19巻1号54頁)
  2 大審院昭和15年9月20日判決(民集19巻1596頁)
  3 大審院昭和12年12月28日判決(判例集未登載)
  4 最高裁昭和44年5月29日判決(民集23巻6号1064頁)
  5 最高裁昭和44年9月4日判決(判時572号26頁)
  6 最高裁平成10年8月31日判決(家月51巻4号75頁)
  7 最高裁平成10年8月31日判決(家月51巻4号33頁)
  8 最高裁平成12年3月14日判決(家月52巻9号85頁)
  9 最高裁平成23年3月18日判決(家月63巻9号58頁)
  10 最高裁平成26年7月17日判決(平24(受)1402号・民集68巻6号547頁)
  11 最高裁平成26年7月17日判決(平25(受)233号・判時2235号14頁(・事件))  第2 戸籍の先例
 A 嫡出推定を受けないとされた先例
  1 昭和39年2月6日付民事甲第276号民事局長回答
  2 昭和28年12月11日付民事甲第2335号民事局長回答
  3 昭和2年10月11日付民事第7271号民事局長回答・昭和28年7月20日付民事第1238号民事局長電報回答により再確認
  4 昭和9年3月5日付民事甲第300号民事局長回答
  5 昭和39年6月15日付民事甲第2086号民事局長回答
  6 昭和38年7月1日付民事甲第1837号民事局長回答
  7 昭和40年9月22日付民事甲第2834号民事局長電報回答
  8 昭和46年2月17日付民事甲第567号民事局長回答
  9 昭和41年3月14日付民事甲第655号民事局長回答
  10 昭和48年10月17日付民二第7884号民事局長回答
 B 嫡出推定を受けないとは言えないとされた先例
  1 昭和28年12月2日付民事甲第2273号民事局長回答
  2 昭和41年6月4日付民事甲第1252号民事局長回答
  3 昭和59年6月26日付民二第3070号民事局第二課長回答
  4 平成19年5月7日付民一第1007号民事局長通達

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