氏戸
5/38

i新 谷 雄 彦 本書は,戸籍実務の中でも特に複雑で難しいと思われるものの一つである,氏の変動と戸籍の変動とのかかわりについて,初任者の方々にもわかりやすい解説を目的として,平成19年に初版を,平成23年に改訂版を刊行しましたところ,多くの方々のご好評をいただきました。 この度,版を改めさせていただくにあたり,その後の法改正や新たな実務運用を反映するとともに,読者の方々からのご意見やご要望等をも踏まえ,既存の文章に加筆する等して,さらなるわかりやすさを追求しました。 できるだけ現在の実務上で直面する事例に対応できるよう,旧版の事例に更に事例を付加し,また,新たな戸籍変動の項目,その他参考事例を付け加える等して本書の充実を図りました。また,本書の最大の特徴の一つでもある,ひと目でわかる「養子縁組の形態及び戸籍の変動一覧表」及び「離縁の形態による戸籍の変動の一覧表」についても,再度,掲載させていただいております。 ところで,戸籍事務のコンピュータ化については,令和2年9月28日に東京都御蔵島村での運用が開始されたことにより,全ての市区町村のコンピュータ化が完了しました。本書の戸籍記載例については,コンピュータ記載例と併せて,紙戸籍記載例を掲載しております。日常の事務処理においては,目にすることが少なくなった紙戸籍ですが,戸籍事務の根幹をなすのが,やはり紙媒体での戸籍事務であり,筆者にとっての紙戸籍は,「戸籍は美学」であるとの原点であり,非常に愛着があるものです。そのようなことから,紙戸籍記載例をあえて掲載することとしたものです。 本書も前版同様に,戸籍実務に携わる方々にとって,お手元においていただき役立てる書籍となれば,望外の幸せです。 令和5年5月全訂版刊行にあたって全訂版刊行にあたって

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る