(試し読み)家庭裁判所における遺産分割・遺留分の実務(第4版)
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初版 はしがき v 本書は,執筆者の岡が,東京家庭裁判所家事調停委員研修会開催の平成20年から同22年3月までの民法教室(親族法・相続法)及び平成19年から同21年度の東京司法書士会の「家事・少年研修」などの各講義並びに家族法・戸籍制度研究会における講演などで配布した講義録を基本にし,家事調停・審判実務を運営するに際し実際に争点とされた最近の問題点を加えたものに,盛岡家庭裁判所主任書記官の管野が,長年の家事実務経験と知識を活かして加筆,補正を加えることで完成したものである。 両名は,平成16年4月から同18年3月まで青森家庭裁判所八戸支部において家事調停・審判事件を担当していた。 遺産分割事件は,当事者が遺産分割そのものに関わる事項のほかに,相続人間に派生する様々な法的紛争を手続の中に持ち込み,また,法的には解決できない感情的問題まで主張するなど,紛糾する事案が多くなりつつある。また,近時は,遺産の評価,寄与分や特別受益の有無など重要な事実関係について当事者が鋭く対立する事案もある。調停実務に携わる方々や事件相談の担当者においても,遺産分割事件の処理方法を的確に指示することができず,対応に困惑することがあると思われる。そこで,本書は,遺産分割事件についての基礎知識,実務の処理方針,調停運用のあり方,殊に特別受益,寄与分,遺留分についての実務を示すことで,弁護士,司法書士,家事調停委員など,遺産分割事件に関する実務家に役立つ内容にしたつもりである。 そして,本書は,上記各講義と同様に,遺産分割処理の手順に従い,条文解釈,争点,視点などを解説し,その上で,登記先例,裁判例や家庭裁判所の実務を紹介することで,基礎的事項についての理解を深初版 はしがき

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