(試し読み)家庭裁判所における遺産分割・遺留分の実務(第4版)
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vi 初版 はしがきめ,さらに,応用問題を検討することで,基礎的知識の振り返りを図るという形式を採用したことから,より深い理解が可能になっているものと考えている。加えて,現在,法制審議会非訟事件手続法・家事審判法部会において議論されている家事審判法の改正作業における検討事項も適宜触れている。 本書作成にあたっては,京都大学潮見佳男教授の『相続法(第2版)』,立命館大学二宮周平教授の『家族法(第3版)』,東京家庭裁判所主任調査官(現山口家庭裁判所次席調査官)の原田昌彦氏の論文,東京家庭裁判所家事部所長代行(現公証人)の小圷眞史氏の論文等から,主要な争点に関する学説,視点などの多くのことを教えていただき,設例形式も参考にさせていただいた。また,特別受益,寄与分については,東京家庭裁判所家事第5調査官室の調査官からもご教示をいただいた。この紙面を借りて御礼申し上げたい。 なお,遺言に関する問題については,家庭裁判所で扱う遺産分割あるいは遺産に関する事件において紛争解決に有益と思われる事項を中心に採り上げた。また,設例問題の事例作成に当たり,いずれも「被相続人を夫とする」形式としている。ジェンダー視点から見ると疑問がないとはいえないが,これはパターンの一貫性及び解説の便宜上,上記のような取扱いをしたものである。 最後に,本書の出版に際しては,日本加除出版の渡邊宏美さんにお世話になった。感謝申し上げます。  平成22年3月 岡   武管 野 眞 一

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