新成年後見における死後の事務
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viはしがき釈の指針を探ってみようと思っている。 本書で試みたこれらの作業は,よりよい後見制度を目指す姿勢のもとで行われていることは当然のことである。研究会は,仕事の終了した午後6時から行われている。日常の作業に追われている中で,研究会のための時間を見つけることは容易なことではない。それにも関わらず,110回を超える回数の研究会を続け得ているという事実は,研究会メンバーの問題意識の高さと,後見制度をよくしたいと願いの強さの現れであると思う。専門職後見人のプロとしてのプライドとメンバーのこのような真摯な努力によって,ここに新たな成果を公にすることが可能となった。 本研究会では,「成年後見における意思の探求と日常の事務」(日本加除出版)として2016年にもう一つの研究成果を公にしている。実務の観点から,後見,保佐,補助の3分類の持つ意味を,意思の観点から分析しようとしたものである。実務の中では,すでに3類型は変容しつつあることを伝えている。将来の一元化や意思決定支援への舵取りなどを,先駆的に暗示している成果であると思っている。 このように本研究会は,実務家の持つ問題意識のもと,理論的な分析が試みられており,将来を見据える研究が実現できていると言えよう。研究会のメンバーの真摯な取り組みには敬意を抱かざるを得ない。 本書の公刊に当たって,日本加除出版編集部の牧陽子さんの格別のご配慮をいただいた。さらに,研究会の幹事である阪本朝子先生には原稿の整理,日程調整やメンバーとの連絡など献身的なサポートをしていただいた。ご支援に心からお礼申し上げたい。 2019年2月大阪学院大学教授・大阪大学名誉教授松 川 正 毅

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