第3版 Q&A DV事件の実務
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iv改訂版 はしがき務においては,DVが認められたとしても直ちに面会交流を禁止・制限すべき事由がありとは判断されなくなりました。このような変化を踏まえて,事案の解決には一層慎重な検討と粘り強い活動が必要になっています。刻々と変化する法律や実務,深められた学術的考察をなるべく盛り込むように努めましたが,限られた紙数や私の能力から,不十分なままに留まっているところがあると思われます。しかし,初版にも増して,最新の実務に即し,弁護士,支援者,各種行政部署の方々,そして何より被害者の方々にお役に立てるものではないかと自負しています。残念ながら,DV被害者の救済のための様々な法律等が整備されても,なおDV被害はなくなっていません。今にも増して,弁護士,支援者,行政機関担当者からのサポートが適切になされる必要があります。本書がささやかながらその一助になればと願っています。そして,何より,DV被害に苦しむ方々にとって,本書が新たな一歩を踏み出せる力になることができましたら,この上ない幸せです。今回,改訂版をこのように出すことができましたのは,初版に続き,示唆に富むご助言を頂戴した榊原富士子先生,粘り強く励ましてくださった編集担当の増田淳子さんのおかげです。深く感謝申し上げます。  2014年12月打 越 さ く 良 

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