1 法律相談とは第1法律相談とは何か,相談者は何を求めて法律相談に来るのかを理解する検討 1-1 初回市民法律相談とは1 法律相談とは 5 法律相談は,相談者(依頼者)が法律問題を解決するために,弁護士の専門的な知見に基づく判断や問題解決への対応の在り方についてのアドバイスを求めるものである。 具体的な事件についての相談だけでなく,(具体的な事件に多少関係するが)法律(実体法,手続法)上の制度がどのようになっているかという相談がされることもある。 弁護士は,法律相談において,専門的な知見に基づき,事案の内容を整理しつつ法律的な判断をし,必要に応じ,事案の整理及び法律的な判断の内容,関連する法律手続又は法律制度,その案件について取るべき措置,その案件の将来的な見通しその他の事項について説明をし,助言をする。 法律相談は,相談者が弁護士に事件(法律事務)を依頼し,弁護士がその事件(法律事務)についての依頼(委嘱)を受けて受任し,その事件(法律事務)に関する職務活動を開始することの端緒にもなる。 日弁連の旧「報酬等基準規程」(平成7年会規第38号)には,「一般法律相談」と区別して「初回市民法律相談」についての定め(第11条)があった。この規程は,平成16年4月1日に「弁護士の報酬に関する規程」(平成16年会規第68号)が施行されたのに伴い,廃止された。 現在は,各弁護士が「弁護士報酬に関する基準」(日弁連「弁護士の報酬に
元のページ ../index.html#17