A3第１章労働保険・社会保険・所得税の基礎知識第１ 雇用保険雇用保険の概要Ｑ1◆ 雇用保険の意義◆ 法制定の経緯◆ 管 掌雇用保険とはどのような制度ですか。雇用保険は，労働者が失業したり，雇用の継続が困難になったりした場合に，労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに，その就職を促進することを目的とした，国が運営する保険です（雇用保険法1条，2条1項）。その他，失業の予防，雇用状態の是正，雇用機会の増大，労働者の能力の開発向上を目的とし，助成金などの事業も行っています（同法1条）。憲法27条により，雇用の場を国民に提供することが国の義務とされ，失業中の労働者の生活保障を図ることが求められたことから，1947（昭和22）年に失業保険法が制定されました。その後，失業の予防等にも対応するため，1974（昭和49）年に雇用保険法が制定されました。雇用保険は，政府が管掌していますが（雇用保険法2条1項），実際の事務は，都道府県労働局長やハローワークの長が行っています（同法81条）。なお，雇用保険に関する取扱いの業務は，厚生労働省・雇用保険課作成の「業務取扱要領」によって運用されています。Q 1
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