3 2 契約書作成のポイント⑴ 契約内容の確定なりやすく,履行方法等の詳細も不明となりかねません。その結果,後日の紛争を誘因した上,裁判においても立証方法に欠けることから権利の救済もままならない事態が懸念されます。そこで,契約の成立や権利,義務の内容を一義的に明確にし,これにより当事者の履行を確実にして後日の紛争を予防し,仮に紛争となった場合の証拠とするために,契約書によって契約が締結されることになります。したがって,契約書は,以下の内容を備えなければその意義を十分には達成できないことになります。⑴ 意思表示の一義的明確性契約の成立や権利,義務の内容については,当事者間の交渉経緯を踏まえて,その最終的な合意に基づき明確に確定されなければなりません。これらについて,契約の条項上解釈の余地があれば,契約書作成の目的は達成されないことになるので,意思表示の一義的明確性が求められることになります。したがって,契約書は文理解釈によって一義的な帰結が得られるよう,解釈の余地のない内容とするのが本来望ましいといえます。もちろん,当事者の利害調整の際,歩み寄りが困難な事項について,あえて玉虫色の条項としたり,将来の紳士的協議に委ねる場合もありますが,それは後述するリスクコントロール等の視点に立って,契約上手当のされていないリスクよりも,契約によって得られる利益が勝ることを前提に,経営判断としてなされるべきことといえます。⑵ 議事録,覚書の意義契約書の内容が一義的に明確ではない場合,後日当事者間の主張が対立する事態が懸念されます。その際には,当事者の合理的意思解釈が問われることになりますが,ここで重要となるのが,契約締結交渉の際に作成された議事録,覚書等です。これらは通常の場合最終的な拘束力を持つ文書とはされませんが,最終合意内容の意味を事後的に解釈する上での重要な資料となる可能性があります。契約書作成の心構え
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