9合動産譲渡担保を設定して引渡しを確実にすることが考えられます7,相殺適状までのタイムラグのリスクを防ぐためには,相167 無制限説。最判昭和 45 年6月 24 日民集 24 巻6号 587 頁。8 期限の利益喪失約款による相殺予約の差押え債権者への対抗を認める最判昭和 45 年8月 20 日民集 24 巻9号 1320 頁。9 譲渡担保権設定契約については 349 頁(第7章金融「債権保全関連」)参照。第1章 メーカー。を問わず相殺適状を条件として差押え債権者に相殺主張をすることができますが手方が差押えを受ける等の信用不安を生じた場合には期限の利益を喪8失させて直ちに相殺する旨の相殺予約を合意しておくとよいでしょう。この他,相手方の債権の代理受領権限を設定することで,事実上優先弁済を確保することが有用な場合があります。イ 商品納品前に代金を支払う買主のリスク回避手段売買の目的物が特定物の場合はもとより,不特定物でも売主の倉庫内で買主向けの種類・数量にて出庫可能な貨物とされた段階では特定により所有権が買主に移転するのが原則ですが,その結果として,第三者に対する二重譲渡が生じ得ることとなり,対抗要件が必要となります。この場合,買主としては,売主に自己のための占有改定による引渡しを求めることで対抗要件を具備することができます。その実効性を高めるために分離保管の状況の確認をすべきでしょう。この点,所有権移転時期を納品,検収時点とすれば,二重譲渡のリスクは避けられますが,一方で売主の経営悪化の場合に納品すべき商品の確保が難しい場合が懸念されます。また,売主において原材料を加工して製品化する場合には,完成製品の在庫,あるいはそれが不十分な場合には原材料の在庫について,集条項例(集合動産譲渡担保)1 売主は,本件商品の検収が完了するまでの間,本件商品引渡債務の履行を担保するため,別紙1記載の倉庫内にて管理,占有する本件商品の原材料その他の一切の動産につき,買主に譲渡する。2 売主は,前項の譲渡担保権について,自らの費用により法令上の登録手続を履行する。
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