業契
51/72

4―通信・情報処理2。)。この考え方は,民法が規定する典型契約のいず3 契約の法的性質1472 芦野訓和「ソフトウェア開発委託契約」166 頁以下参照(椿寿夫=伊藤進編『別冊NBL 142 号非典型契約の総合的検討』)。第2 契約類型1 ソフトウェア開発委託契約を分割して,工程ごとに支払ってもらいたいという要望が挙がることがあります。しかし,一つの契約でもマイルストーンを設定して分割払いするなどの方法がありますので,ベンダーへの支払方法が契約の作成単位との関係において本質的な要素にはならないものと考えます。前述のとおり,開発委託契約は,エンジニアが役務を提供し,発注者がその対価としての報酬を支払うことを約する契約ですから,その法的性質では,ソフトウェアの完成・納入に着目すれば請負契約であり,プロのエンジニアによるサービスの提供というプロセスに着目すれば準委任契約だとするのが一般的な考え方です(いずれにも当てはまらない非典型契約だとする考え方もありますれかに分類することを試みるものですが,紛争が生じた際に,典型契約のいずれかに分類することが不可欠だというわけではありません。しかし,委託の趣旨,業務の内容に照らして,適切な契約形式を選択することが重要です。下表は,請負契約と準委任契約を比較したものですが,これらの違いを認識した上で,必要な個所を契約書にて修正していくことになります。委託の主題仕事の完成(632 条)ベンダーの義務 仕事を完成させる義務ベンダーの主な責任仕事の完成が遅れたことによる債務不履行責任完成した仕事に瑕疵があることによる瑕疵担保責任再委託特に定めなし報酬支払時期目的物の引渡しと同時(633条)請負契約準委任契約事務の処理(656 条,643 条)善良なる管理者の注意をもって事務処理を行う義務(善管注意義務)善良なる管理者の注意を払わないことによる債務不履行責任原則としてできない(104 条)委任事務を履行した後(648条)

元のページ  ../index.html#51

このブックを見る