ず(社福法14条1項),町村は福祉に関する事務所を設置することができる(社2第1編 生活保護を実施する組織1) 社会福祉事業法は1951(昭和26)年に制定されました。その後,再三の改正を経て2000(平成12)年に社会福祉法と題名が改正されました。本稿では特に断りのない限り,現行の社会福祉法の条文に基づきます。生活保護の目的とは,憲法25条の理念に基づき,国が生活に困窮する全ての国民に対し,その困窮の程度に応じ,必要な保護を行い,その最低限度の生活を保障するとともに,その自立を助長すること(生活保護法(以下,「法」という。)1条)とされています。すなわち,国の責任により国民に対して最低生活の保障と自立の助長を行うということです。それでは国民の生存権を保障する生活保護の実施を担う行政組織とは,どのような組織でしょうか。1 福祉事務所法1条では「国」が必要な保護を行い,最低限度の生活保障と自立を助長すると規定されていますが,直接住民に対して生活保護の実施を行うのは国ではなく,知事,市区町村長の管理に属する地方自治体の「福祉に関する事務所」が行うこととなります(社会福祉法(以下,「社福法」という。)14条5項・6項)。都道府県,市,特別区は条例で福祉に関する事務所を設置しなくてはなら福法14条3項)とされています。このように,住民に対して生活保護行政を実際に行うのは,地方自治体の行政組織となります。この行政組織は,社会福祉法1)の規定では「福祉に関する事務所」と称され,都道府県,市,特別区は福祉に関する事務所の設置義務があり,町村は設置が任意となります。 「福祉に関する事務所」を一般に「福祉事務所」と呼んでいますが,これは第1 福祉事務所と福祉事務所職員第1章 生活保護を実施する機関
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