も,生活保護行政の特徴や査察指導を担っている係長等の機能との分化が未整理であり生活保護査察指導員の機能論としては不十分に思われます19)。5 社会福祉主事査察指導員,現業員(ケースワーカー)は社会福祉主事でなければならないとされています(社福法15条6項)。社会福祉法の規定では,社会福祉主事とは年齢18歳以上の者であって,人格が高潔で,思慮が円熟し,社会福祉の増進に熱意があり,一定の資格等を有する人とされています(社福法19条)20)。社会福祉主事は1950(昭和25)年に制定された「社会福祉主事の設置に関する法律」が原型となっています。この法律は,生活保護の担い手を従来の民生委員から社会福祉専門の有給職員に転換するために設けられたもので,現在の生活保護法の実施とともに進められました。社会福祉主事の成立の経過について,生活保護法立案者である小山進次郎は,木村忠二郎の『社会福祉事業法の解説』を引用して次のように説明をしています。「昭和25年の生活保護法の全面改正は,社会保障制度の一環としての公的扶助制度の確立を目途とし,国民の最低生活の保障を受ける権利を法定したのであるが,この権利義務の関係を明確にするため十分な事務組織を確立するこ9第1章 生活保護を実施する機関/第1 福祉事務所と福祉事務所職員19) この問題については,生活保護行政の査察指導員の機能として別途論じることとします。20) 現在の社会福祉主事の規定は次のとおりです。社会福祉法19条 社会福祉主事は,都道府県知事又は市町村長の補助機関である職員とし,年齢18年以上の者であつて,人格が高潔で,思慮が円熟し,社会福祉の増進に熱意があり,かつ,次の各号のいずれかに該当するもののうちから任用しなければならない。一 学校教育法(昭和22年法律第26号)に基づく大学,旧大学令(大正7年勅令第388号)に基づく大学,旧高等学校令(大正7年勅令第389号)に基づく高等学校又は旧専門学校令(明治36年勅令第61号)に基づく専門学校において,厚生労働大臣の指定する社会福祉に関する科目を修めて卒業した者(当該科目を修めて同法に基づく専門職大学の前期課程を修了した者を含む。)二 都道府県知事の指定する養成機関又は講習会の課程を修了した者三 社会福祉士四 厚生労働大臣の指定する社会福祉事業従事者試験に合格した者五 前各号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認められる者として厚生労働省令で定めるもの(2項・省略)
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