3第1編学校運動部の意義と法律問題第1節 部活動とは/Q11 教師にとっての部活問題2 生徒にとっての部活問題作成するとともに,日常の運営,指導において,必要な場合には校長が適切な指示をしたり,顧問の教員等の間で意見交換,指導の内容や方法の研究,情報共有を図」り,「体罰等が許されないことの意識の徹底を図る」 としている。 2015(平成27)年,部活動指導の負担に疑問をもつ教師たちが,部活の顧問を拒否したり,部活の負担を減らしたりすることを提起するウェブサイト「部活問題対策プロジェクト」を立ち上げた。 同プロジェクトは,「部活動問題」とは「部活動によって引き起こされる,様々な負の側面のこと」で,部活動が「教師,生徒,保護者,教師の家族などに様々な不幸をもたらしている」として,以下のような問題提起をしている。 〇 無償の長時間労働の強制であり,健康被害,精神疾患,過労死をもたらす。 〇 私生活・家族生活をすごす時間が奪われ,家庭崩壊や(部活)離婚をもたらす。 〇 教師本来の仕事である授業準備の時間が不足する。 〇 心に余裕をもって,生徒と関わることができない。 〇 自主的に行うとされる部活動に入部を強制されるのは人権侵害である。 〇 体罰,理不尽な指導により,身体的・精神的な被害を受ける。 〇 連日の長時間練習により,家庭学習をすることができない,慢性的第2 「部活問題対策プロジェクト」(http://bukatsumondai.g2.xrea.com/)
元のページ ../index.html#23