中小M
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第2版 はしがき i 中小企業のM&Aは,2018年に初版を刊行した当時と比較し,大幅に増加しています。かつて抱かれていたM&Aの負のイメージは,いまやほとんど消滅したと言えるでしょう。今後も社会的課題の1つである事業承継問題の解決策として,中小企業のM&Aは増加すると考えられます。 一方,中小企業のM&Aを取り巻く社会環境も変化し続けています。そこで,今般,初版刊行後の5年間の変化に対応することを目的に本書を改訂いたしました。 加速するデジタル社会化や個人情報保護法改正により,情報・データの重要性がますます高まっていることから,法務DDの1つとして,情報DDの項を新設しました。同じく法務DDに関しては,一連の働き方改革関連法及びいわゆる同一労働同一賃金に関わる裁判例を踏まえて,労務DDの項を大幅に加筆・改訂しています。 また,M&Aの手法として令和元年会社法改正により導入された株式交付について,法務・税務両面からの解説を加えました。 第2編においては,新たに「スタートアップ企業がIPOを断念し,M&AによるEXITに切り替えた事例」を加え,計13事例を収録しました。 その他,全体にわたって法改正,税制改正,新たな裁判例について適宜反映し,中小M&Aガイドライン,ESG,サステナビリティについて言及するなど,5年分の変化に応じたアップデートが実現できたと考えております。 初版のはしがきにおいて,「本書が,中小企業のM&Aマーケットの拡大に僅かでも寄与することができれば,執筆者として望外の喜びです。」と記しましたが,第2版についてもその想いは変わりません。第2版では新たな執筆者が二名加わり,また,執筆者に名は連ねていませんが,初版の杉田朋希弁護士と同様,第2版では川岡倫子,川上修平両弁護士が校正等に尽力しています。 日本加除出版社の鶴﨑清香氏をはじめとして多くの皆様のお力添えがあって第2版を刊行することができました。深く御礼申し上げます。 2023年8月第2版 はしがき加 藤 真 朗

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