第20章 初めての控訴審・上告審【定番書籍情報】 ①井上繁規『民事控訴審の判決と審理 第 3 版』(第一法規、2017年) →20章文献①「控訴審判決審理」 ②佐藤陽一『実践講座 民事控訴審』(日本加除出版、2023年) →20章文献②「実践講座」 ③松本博之『民事控訴審ハンドブック』(日本加除出版、2018年) →20章文献③「控訴審ハンドブック」* ①は民事控訴審について理論と実務に関して詳細に記載されています。②は若手弁護士向けに実務的なノウハウを含めて記載されています。③は研究者の書籍ですが、章ごとに参考文献が掲載されています。 民事上訴審については、第一審とは運用が大きく異なることを押さえておきましょう。【もう一歩先へ】・須藤典明「控訴審・抗告審の実務」(日本弁護士連合会編『日弁連研修叢書 現代法律実務の諸問題<平成28年度研修版>』(第一法規、2017年)225頁以下)・福田剛久「控訴、上告及び上告受理申立てにおける代理人の訴訟活動」(日本弁護士連合会編『日弁連研修叢書 現代法律実務の諸問題<平成30年度研修版>』(第一法規、2019年)185頁以下)§391 初めての控訴審(控訴人側)キーワード 【初めての】【控訴審】【控訴人】【 1 回結審】 地方裁判所が第一審の事件で敗訴してしまい、依頼者から控訴してほしいと依頼を受けました。 1 第一審から引き続き控訴審を受任するにあたり、控訴の流れを教えてください。 2 控訴審から受任するにあたり、特に検討すべきことを教えてください。解 説1 第一審から引き続き控訴審を受任する場合(控訴人側) 第一審の判決書の送達を受けた日の翌日から 2 週間以内に控訴申立てが必要ですしやすいので注意しましょう(共同事務所の問題→§11にも注意)。判決言渡しを聞くだけでは控訴期間は進行しませんが、判決書を受け取ると送達になり、控訴期間が進行することになります(判決結果のみを確認するときは、傍聴席で聞くことや書記404 第20章 初めての控訴審・上告審(民訴285、95Ⅰ、民140)。年末や年度末に受け取ってしまうと打合せにも支障を来官室へ電話することで確認することも可能です)。なお、控訴期限は「それぞれの」当
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