はしがきii弁護士 長瀨 佑志経営の実現に向けた変化も要請される立場にあり、大きな変革を求められる時代にあります。 運送業界を取り巻く労務環境を改善していくことは、人手不足・労働者の高齢化を防ぐだけでなく、働き方改革関連諸法や改正民法等の法令を遵守し、コンプライアンス経営を確立して持続的な成長を遂げるためにも避けて通ることができません。 しかしながら、これらの時代の変化に即応し、働き方改革関連諸法や改正民法等の法令を遵守し、コンプライアンス経営を確立することができた運送事業者が、結果として顧客と従業員から選ばれる存在となり、厳しい競争環境の中でも生き残ることができるものと考えられます。 本書は、運送業界を取り巻く労働環境を改善するために求められる指針を示すことを目的としています。 そこで、働き方改革時代に運送業界に求められる視点及び各種重要な法改正のポイントを概説した上で、運送事業者が直面する労務管理について、時系列に沿って場面ごとに説明いたします。 また、運送事業者が適正な運賃単価を維持するために重要な標準運送約款を紹介し、その留意点について解説いたします。 本書が、労務管理に悩みながらも、時代に即応した経営の実現を目指す運送事業者の皆様の一助となれば幸いです。 最後に、本書執筆にあたり、日本加除出版株式会社の小室様、田中様には様々なご配慮を賜りました。また、弊所の所員の皆様や家族には、本書執筆にあたり、様々なサポートをいただきました。 皆様のお力添えをいただき、本書を発刊することができたことを、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。2021年2月
元のページ ../index.html#6