4_Q傷害
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Q53損害保険会社・生命保険会社による傷害保険の特徴は何か。A損保型傷害保険は,単体でも加入できるし,自動車保険か自転車保険1 傷害保険の概要29)を加えると傷害保険の条文になる(米山高生「保険理論と保険法体系」生命保険論集184号7頁)。解 説 保険商品として,損保型傷害保険は,単体又は自動車保険,自転車保険の116などでも加入できる。これに対し,生保型傷害保険は,生命保険の特約として加入できる。生保型傷害保険は,損保型傷害保険よりも担保危険の範囲が広い。感染症も保険事故になるし,地震などによる傷害も免責とならない。構成商品として特約で販売される。これに対し,生保型傷害保険は,単体では販売されず,定期保険などの主契約の特約として販売される。名称は,災害割増特約,傷害特約,傷害補償特約などである(総称して「災害関係特約」という。)。損保型の保険事故は,「急激かつ偶然な外来の事故」である。生保型の保険事故は,「不慮の事故」と「感染症」である。「不慮の事故」は「急激かつ偶然な外来の事故」と同趣旨と解されているが,約款により定義は3種類ある。免責事由も損保型と生保型で異なる。損保型の方が免責条項は多い。大きなところでは,損保型では地震若しくは噴火又はこれらを原因とする津波による傷害が免責である(天災危険補償特約を任意セットすれば有責となる。)。そのほか,損保型では,保険期間内に傷害事故が発生していれば,死亡・後遺障害の結果は保険期間の終期後に発生しても有責であるのに対し,生保型では,無責となる。

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