6_国通
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※ 本書の内容は、2024年6月末時点の情報に基づいており、その後のアップデートは原則として反映されていない。国際通商法分野の法制度は日々変化しているため、実務対応にあたっては必ず最新の法令を確認されたい。今年(2024年)は、著者が国際通商法の世界に足を踏み入れてちょうど10年の節目となる。著者は、政府(経済産業省)職員、国際機関(WTO)職員、民間弁護士と異なる立場から通商法実務に携わってきたが、この間の本分野の拡大・進化には目を見張るものがあった。同時に、この分野で新しい問題に直面した際には、手軽に参照できる参考書が少なく、難解な法令の原文、政府資料、専門書、海外事務所のニュースレターなどと格闘して苦労することも多かった。本書が、この分野に足を踏み入れる読者がまず手に取れる身近な教科書となり、複雑さを増す法環境に対応する上でのひとつの手がかりとなれば何よりの喜びである。とはいえ、国際通商法は、個別分野が極めて専門的・技術的であり、分かりやすさと正確性・実用性を両立させることは容易でなかった。分かりにくい点、踏み込みが足りない点、不正確な点があれば責めはすべて著者に帰する。読者の叱正を仰げれば幸甚である。最後に、本書の執筆は、クライアント企業からの日々の相談に加え、著者が所属する法律事務所(特に通商法プラクティスグループ)における同僚・先輩・後輩との日々の研鑽、秘書や図書担当スタッフのサポート、過去に所属した組織(経済産業省及びWTO事務局)における同僚や上司からの学び、その他国際通商法コミュニティに属する知人・友人との議論から得た知見なくしては成し得なかった。また、本書が何とか形になったのは、執筆に粘り強くお付き合いいただき、読者目線で忌憚のないコメントを多数いただいた日本加除出版の盛田大祐氏のサポートに負うところが大きい。関係者の皆様に心より感謝したい。はしがきiii2024年9月著 者 

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