財清
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松山家審昭和42年4月19日(家月19巻11号117頁)142 第 2 章 相続人不存在の場合における相続財産清算人裁判例12 「被相続人Aの戸籍消除事由は、大正5年2月3日民事第1836号司法省法務局長回答、昭和6年2月12日民事第1370号司法省民事局長回答、昭和24年9月17日民事甲第2095号法務省民事局長回答等の先例に、いわゆる高齢者職権消除に基づくものであることが認められる。 しかし、上記行政通達を根拠として、被相続人Aの戸籍に死亡の記載がなされても、それは単に戸籍行政上の便宜にもとづくものであって、失踪宣告の如き法的効果を生ずるものでないことは、いうまでもない。 したがつて、被相続人Aの死亡の事実または失踪宣告の審判のなされたことについて、何等の資料がない本件においては、同人の死亡による相続を前提として相続財産管理人の選任をすることはできないものといわなければならない。」 このような場合には、不在者財産管理人を選任するか、失踪宣告をした上で、相続財産清算人選任の申立てをして、手続を進めることになる。 なお、高齢者の職権消除については、「戸籍の高齢者消除(職権消除)とは」20頁を参照されたい。⑶ 相続財産の存在① 必要性② 相続財産の定義 相続財産清算制度は、相続人の捜索をするとともに、相続財産を相続債権者、受遺者に弁済し、残余があれば、特別縁故者に分与し、更に残余があれば、国庫に帰属させるという清算手続を主とするものである。 したがって、相続財産が存在することが、清算開始の当然の前提となる。 相続財産法人は、相続人が不存在であるため、本来ならば相続人が相続していた財産を、法人に擬制したものであることから、相続

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