i 本書は「Q&A若手弁護士からの相談」シリーズの第4弾です。第1弾では一般民事で頻出の悩ましい法律問題に対する回答の指針を，第2弾では企業法務で頻出の悩ましい法律問題に対する回答の指針を，そして第3弾ではコミュニケーションやキャリアの悩みへの回答の指針を示してきました。このような経緯を踏まえ，第4弾となる本書では実務家のためのリーガルリサーチをテーマにしています。そのため，学術目的のリサーチを念頭に置いているものではなく，また，リーガル（法的）ではない一般的なリサーチを検討の対象としているものでもありません。 法律問題に関する悩ましい事案への個別具体的な回答は，実際に「その事案」に直面した場合には大変有用です。第1弾及び第2弾が好評を博し，シリーズ化することができたのは，このようなニーズに応えることができたからでしょう。しかし，読者の皆様が悩まされている目の前の事案全てをズバリと網羅することは必ずしも容易ではありません。もちろん，本シリーズを100冊刊行する等，分量を増やし，設問を具体化・細分化して対応するという方法もありますが，著者らの執筆速度や専門性のことを考えるとなかなか現実的ではありません。 そこで，著者らは，どのようにすれば悩ましい法律問題の回答にたどり着けるかという，リーガルリサーチに関する若手弁護士や若手法務パーソンの悩みに対する回答を示すことで，即効性はなくても応用力がつき，たった1冊で，場合によっては100冊分の効果があるのではないかと考えるに至りました。 一度リーガルリサーチの手法を身につければ，たとえどのような悩ましい法律問題に直面しても，リーガルリサーチを行うことで回答にたどり着くことができます。しかし，リーガルリサーチの手法についてはそれを部分的に身につけている弁護士・法務パーソンは多くても，包括的に身につけている弁護士・法務パーソンはそう多くないように思われます。 そこで，本書は若手弁護士や若手法務パーソンのために実務で必要となるリーガルリサーチの基礎を包括的に解説し，かつ，既にリーガルリサーチを試みたことがある若手弁護士や若手法務パーソンがリーガルリサーチにおいてぶつかる悩みに回答しています。オンラインとオフラインの資料を縦横に使い分けて「回答」にたどり着くまでの道筋を，本シリーズの他の書籍と同様のQ＆A形式で説明し，第1弾～第3弾へのレファレンスをはじめには じ め に
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