組織弁
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パートナーとして培った思考様式をアンラーニングせざるを得なかったと語り、深い示唆を与えてくれました。法律事務所から企業法務部に移籍した瞬間、あ対  なたは「弁護士」と「会社員」という二重の属性を同時に帯びます。この二重性は周囲の期待感に影響します。例えば「弁護士資格があるのだから高い専門性を持つはずだ」と評価される場合もあれば、「資格の有無にかかわらず、当社では法務部員としての役割を担ってほしい」と求められる場合もあります。いずれのケースでも、企業特有の意思決定プロセスを十分に理解していない若手・中堅の組織内弁護士は、周囲との摩擦を生みやすいという実態があります。したがって、法律事務所時代の思考やマインドセットを部分的にアンラーニングし、企業文化に協調することが不可欠です。外部弁護士として通用したスキルが、企業内では歓迎されにくいこと組織内弁護士が直面する□藤とアンラーニングの意義102洗う(アンラーニングする)洗濯物カゴ洗わない(アンラーニングしない)洗濯物カゴ2 つの洗濯物カゴ

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