第1章遺産分割総論(調停前の協議を含む)章第1 Aが死亡し,妻X,子Y及びZが相続した。Aは,預貯金のほか,複数の不動産を所有している。X,子Y及びZはAの遺産をどのように分けるか話合いを行うことになった。設 問Q1.相続人が遺産分割につき協議をする場合は,どのようなことに留意する必要があるか。Q2.相続人間の遺産分割協議がまとまらず,遺産分割調停が申し立てられた場合,調停はどのように進められるか。Q3.遺産分割審判の概要はどのようなものか。回 答A1.被相続人が死亡時に有していた財産である遺産を,相続人間でどのように分けるかを話し合う遺産分割協議においては,相続人の範囲,遺産の範囲,遺産の評価,遺産の分割方法,特別受益や寄与分の存否などにつき漏れなく協議を行い,合意が可能かという点につき見通しを立てて進めることが必要である。これらにつき,合意が困難であることが明らかとなった際には,速やかに遺産分割調停の申立てに進むことが肝要となる。A2.遺産分割調停は,①誰が,②何を,③いかなる割合で,④どのように分けるかとの各事項につき,それぞれ合意をしながら進めることになる。A3.遺産分割審判は,原則として,遺産分割調停が不成立で終わった場合などに開始される。審判期日においては当事者の陳述を聴取するなどして,審判が出されることになる。CASE 1 遺産分割手続の全体像CASE 1 遺産分割手続の全体像事案の概要事案の概要遺産分割総論(調停前の協議を含む)111
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