はしがき義が採用されているため,調停を経ることが必要となりますが,家庭裁判所においては,多数の相続に関する調停を効率的に進めるため,段階的進行モデルと言われる進行方法を採用し,このモデルに従って調停が運用されておりますので,相続案件を取り扱う弁護士は,家庭裁判所実務における段階的進行モデルについて理解したうえで,調停手続きに臨む必要があります。 本書は,相続案件において問題となることの多い論点を幅広く,またQ&Aのスタイルで分かりやすく解説することで,相続案件を初めて扱う初心者の弁護士がまず手に取るべき書籍となることに加え,最新の法改正や判例・裁判例を幅広く網羅することで,相続分野に精通しているベテランの弁護士にも活用いただける書籍となるよう,留意をして執筆しました。 このような観点から,本書籍は,相続分野におけるテーマを9テーマに分類し,各テーマにつき,全64のケースを設定しました。また,最後の章では,実務において使われる書式を掲載し,作成において留意すべきポイントについても一言ずつ言及しています。 本書は,具体的な設例を「ケース」として設定し,そのケースにおいて問題となる「設問」とこれに対する端的な「回答」を記載したうえで,当該ケースにおける「主な論点」を挙げ,これらの論点につき詳細な「解説」を施すというスタイルとなっております。したがって,相続分野を扱う初心者の弁護士やとりあえず「設問」に対する結論が知りたい読者の方々は,ひとまずこの「ケース」における「設問」とこれに対する「回答」を確認すれば,法律相談などで相談を受けた事案や,相続人の皆様ご自身が解決したい相続問題について,正しい回答内容を知ることができます。そのうえで,より精緻な説明をしたい,又はより詳しく知りたいという読者の方々は,詳細な「解説」を参考にしていただければ,改正による新制度や,最新の最高裁判例を含めた情報を身につけていただくことができます。 なお,本書はQ&Aというスタイルであるので,ご自身が知りたい設問につき,回答や解説を確認するという使い方をされる方も多いと思いますが,相続問題につき専門性を持ちたいと考える弁護士の皆さんには,ぜひ一度通読することをお勧めします。そうすることで,ご自身では問題となっていることに気づいていなかった問題点についても,必要十分な知識を身につけることができることをお約束いたします。ii
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