「尾中賞」とは
家族法の分野において優れた研究をした研究者・実務家に贈る学術賞です。
設立の趣旨
尾中郁夫・家族法学術賞は、日本加除出版の第4代社長である尾中郁夫の家族法研究への援助の遺志を継承するために創設されました。この賞は、家族法学および関連分野で優れた業績を上げた研究者や実務家を表彰し、この分野の研究の発展に寄与することを目的としています。
規則
【趣旨】
日本加除出版株式会社第4代社長であった尾中郁夫(1930-1988)は、出版事業を通して、家族法学とその関連分野の研究の重要性を強調し、積極的な援助を行い、また、アジア家族法協会を設立するなど、国際的・比較法的研究の必要性を指摘し、人材の養成に努めた。
尾中郁夫・家族法学術賞、同・家族法学術奨励賞及び同・新人奨励賞(本規則中において「尾中賞」と略称する。)は、尾中郁夫の遺志を継承し、その貢献を顕彰するために創設された。尾中賞は、家族法学とその関連分野の優れた研究等の業績をあげた者を表彰し、もって当該分野の研究の振興と実務の発展に資することを目的とする。
(対象分野)
1) 尾中賞は、親族法・相続法(戸籍法・人事訴訟法・家事事件手続法など、その手続に関する法も含む)、国籍法、国際私法、比較法、法制史、家族問題等、広く家族法の分野における研究成果等の業績をその対象とする。ただし、他分野における業績であっても、家族法学およびその関連実務の発展に資する内容を持つものはその対象となりうるものとする。
(対象期間、公表方法及び言語)
2) 尾中賞は、表彰年の2年前の 11 月から前年の 10 月までの 1 年間にその主たる部分が公表された、日本語による著作物を対象とする。
(尾中賞の種別)
3) 尾中賞は、下記の3種とする。
尾中郁夫・家族法学術賞
尾中郁夫・家族法学術奨励賞
尾中郁夫・家族法新人奨励賞
(学術賞)
4) 尾中郁夫・家族法学術賞は、書籍等として公表された優れた業績であって、家族法学およびその関連実務の発展に貢献し、その功績が大きいと認められるものに与えられる。
(学術奨励賞)
5) 尾中郁夫・家族法学術奨励賞は、書籍、論文等として公表された優れた研究成果等の業績で、家族法学およびその関連実務の発展に貢献すると認められるものに与えられる。
(新人奨励賞)
6) 尾中郁夫・家族法新人奨励賞は、書籍、論文等として公表された優れた研究成果等の業績と認められるものに与えられ、その授賞者は、おおむね40歳以下の者とする。ただし、研究歴の短さなど、年齢について考慮すべき事情があるときは、この限りではない。
(尾中賞の内容)
7) 尾中賞の内容は、正賞並びに副賞(賞金)とする。賞金の額は各賞ごとに下記の金額とする。
尾中郁夫・家族法学術賞 50 万円
尾中郁夫・家族法学術奨励賞 30 万円
尾中郁夫・家族法新人奨励賞 20 万円
(選考)
8) 尾中賞は、選考委員会の審査によって授賞作を決定する。
(選考委員)
9) 尾中賞の選考委員は、原則5名とし、日本加除出版株式会社が委嘱する。選考委員の任期は3年とし、再任を妨げない。
(選考委員会)
10) 選考委員は、尾中賞選考委員会を構成し、尾中賞の選考に当たる。なお、選考に当たって本規則の定めにつき疑義が生じた場合には、選考委員会の審議によって解決を図るものとする。
(授賞式)
11) 尾中賞は、毎年、尾中郁夫の誕生日である5月 28 日に授賞式を行う。ただし、事情によりこの日にちを若干前後させることを妨げない。
選考委員会
委員(着任順)
・犬伏 由子(慶應義塾大学名誉教授)
・松原 正明(弁護士)
・二宮 周平(立命館大学名誉教授)
・大村 敦志(学習院大学教授)
・早川眞一郎(専修大学教授)
