山林の境界と所有

資料の読み方から境界判定の手法まで
本体 ¥ 2,000
¥ 2,200 税込

著者:寳金敏明・右近一男/編著 西田寛・河原光男・西尾光人/著
判型:B5判
ページ数:180頁
発刊年月:2016年9月刊
ISBN/ISSN:978-4-8178-4338-8
商品コード:40644
略号:山境

商品情報



権利関係の明確化が難しい山林の境界判定につき
境界の第一人者と土地家屋調査士が
理論と実務の両面から
その手法と法的問題を解説した唯一の書

105 問のQ&Aで、境界の探索手法、資料の集め方・読み方、
境界問題の是正策、紛争の予防と解決、地籍調査、裁判例の傾向などを解説!

目次

第1章 山林の法律知識

1.山林境界の基礎知識
Q1 山林とは何か。森林とはどう違うのか。樹木との関係はどうか。
Q2 樹木と山林の所有関係は法律上どのように整理されているのか。
Q3 山林あるいは樹木を時効取得するのは,どのような場合か。
Q4 山林の境界とは何か。
Q5 山林の一部が隣接地所有者の所有となるのはどのような場合か。またその場合,境界はどうなるのか。
Q6 山林の全部又は一部を長年無断で占拠し続けてきた場合,その地盤や樹木を時効取得するか。
Q7 山林の筆界は移動するのか。
Q8 官民境界査定処分とは何か。
Q9 山林の一部を時効取得した場合,境界はどうなるのか。
Q10 「施業界」は「筆界」・「所有権界」とどう違うのか。
Q11 「林班界」・「小林班界」と「筆界」・「所有権界」とはどのような関係にあるのか。
Q12 「山林の筆界が県境・市町村境等と一致する場合,筆界とこれらの行政界とはどういう関係になるのか。
Q13 山林が都府県境・市町村境であり,自治体同士が争っている場合は,どうするのか。
Q14 行政界と重なる山林の筆界調査においては,どのような点に注意したらよいか。

2.山林境界の成立時期
Q15 山林の境界はいつ成立したのか。それより古い時代の境界の資料は,有用ではないのか。
Q16 原始筆界・創設筆界とは何か。

3.山林境界の成立過程
Q17 明治初年の山林境界成立時に境界はどのようにして定められていったのか。

4.明治初年における山林境界の精度
Q18 山林境界は,あいまいなものが通例と言われている。なぜか。
Q19 明治初年に山林筆界の測定の仕方を指示した法令はあるのか。

5.明治初年における山林所有者の確定
Q20 明治初年において山林所有者は,どのようにして決められたのか。
Q21 登記簿表題部の所有者欄に「大字」,「区」,「部落」,「大字A部落共有」とある山林の所有者は誰か。
Q22 登記簿上,「大字」,「区」,「部落」と表記されている団体が民有の共有地として山林を所有する場合,これらの団体が団体名で登記する手立てはないのか。
Q23 地域の自治組織Aは,最近,認可地縁団体となり,はるか昔から保有する山林について団体名義への所有権の移転登記をしようと考えたが,登記簿に表示登記された100人を超える所有権登記名義人が既に死亡しているため,その相続人の確定に膨大な手間や費用が掛かり,移転登記が困難な状況となっている。何か良い解決方法はないか。
Q24 登記簿上「A外α名」とあるもα名の名簿がない,いわゆる記名共有地につき,所有権登記を時効取得者や認可地縁団体に移すにはどうすればよいか。
Q25 登記簿上「共有惣代A」とある,いわゆる共有惣代地につき,所有権登記を時効取得者や認可地縁団体に移すにはどうすればよいか。
Q26 集落住民が,古来,入り会って秣まぐさ,山菜,薪炭用材等を共同で収益していた国有山林・公有山林等の入会権は,現在ではどうなっているのか。
Q27 山林登記の表題部に所有者Aとだけ記載されていて権利の登記がない場合,Bがその山林の所有権登記を取得するためにはどうしたらよいか。
Q28 登記のない山林等の所有者は誰か。また,登記を実現する方法はあるか。

第2章 山林境界の探索
Q29 山林公図の検証に当たっては,どのような作業が必要か。
Q30 山林境界と地形との関係を調査するに当たっては,具体的にどのような点に留意したらよいのか。
Q31 山林境界と地形との関係を調査する際,地形的な特徴と筆界との関係について,どのような確認が必要か。
Q32 山林境界と地形との関係を調査する際,山道と筆界との関係について,どのような確認が必要か。
Q33 山林境界と地形との関係を調査する際,谷内田と筆界との関係や,山林部における棚田・畑と筆界との関係について,どのような確認が必要か。
Q34 山林と農地間にある境界の場合,筆界(兼所有権界)は地形的にどの辺りに位置するのが通例か。
Q35 山林境界と林相・樹齢との関係の調査に当たって,どのような点に注意すべきか。
Q36 山林筆界と地形は,どのような関係にあるのか。
Q37 山林の縄のびについて,どのように考えるか。
Q38 山林公図には山道の記載があるが,現地には存在しない。その場合の筆界はどのように判定したらよいのか。

第3章 山林境界の資料
1 公図,その他の図面等
Q39 山林に係る公図その他の図面の一般的精度は,どの程度のものか。
Q40 一筆図・字限図・一村図とは,筆界表示の精確性において,どのような関係にあるのか。
Q41 現地法(十字法・三斜法)で筆界が復元できるのか。
Q42 地租改正の頃に平板や小方儀(コンパス)を用いて導線法で作成された地図は,土地の形状(区画・筆界点)の判定につき,どの程度信頼性があるのか。
Q43 山林公図の筆界復元能力を検証するに当たっては,どのような点に注意すべきか。
Q44 山林境界の資料にはどのようなものがあるのか。
Q45 山林境界に関する資料はどのようにして取得するのか。
Q46 資料の利用方法と注意事項は何か。
Q47 山林境界に関する資料はどう評価されるか。
Q48 耕地宅地の公図と山林の公図に違いはあるのか。
Q49 地元地区で保管する古い図面があり,朱色の直線に「寅 十三分,廿間」のような文字が添えてあったのだが,何を表しているのか。
Q50 土地登記記録及び土地台帳に記載されている山林の面積(地積)の精確性は,どの程度なのか。

2 国有林の境界に関する資料
Q51 国有林と民有地との間の境界については,民有地相互の場合と異なる特色があると聞いているが,どのようなものか。
Q52 一般の国有林について作成された境界判定資料にはどのようなものがあるか。
Q53 戦前の御料林については,どのような境界資料が作成されたのか。
Q54 戦前の北海道内の国有林については,どのような境界資料が作成されたのか。
Q55 官林図とは何か。
Q56 国有・公有山林についての境界協議に基づく図面・帳簿としては,どのようなものがあるのか。

3 公図利用上の問題
Q57 地番はどのように定められたか。
Q58 字の区画はどのように発生したか。
Q59 公図における字名の表現に注意する点があるか。
Q60 第二次世界大戦後に実施された農地改革は,山林境界と関連することがあるのか。
Q61 公図の内に,地番の記入のない区画が見られるが,無番の国有地と考えてよいか。
Q62 土地台帳・登記簿に記録があるのに,山林の字限図が見当たらないのはなぜか。

4 山林の空中写真
Q63 一般的に山林の公図は精度的に問題があると言われている。そうだとすれば,これら公図から現地確認をすることは無意味なのではないか。

第4章 山林の境界問題の現状とその是正策
1.山林の境界問題の現状
Q64 今,山林の境界にどのような問題が起こっているのか。その背景と具体的問題点を知りたい。
Q65 所有者不明の山林は,どのくらいの数になるのか。
Q66 地籍調査が行われていない地域の森林組合は,実際にどのようにして山林所有者及び山林の境界を把握しているのか。
Q67 明治以来,登記が動いてない山林は,境界の確定にどのような問題を生じているのか。

2.山林の境界問題の行政による是正策
Q68 山村を活性化するための施策は,何か採られているか。
Q69 近時の森林法改正は,山林境界の判定にも資するという。その概要を知りたい。
Q70 森林簿で山林所有者を特定できるのか。
Q71 森林の境界調査について,公的支援はないのか。
Q72 森林地図データ,森林台帳データには,どのようなものがあるか。

第5章 山林境界紛争の予防と解決
1.筆界特定制度の活用
Q73 筆界特定制度とは何か。
Q74 森林組合でも筆界特定を申し立てることができるのか。また,職権で筆界特定手続を開始することはないのか。
Q75 林業の施業集約の段階で,筆界特定が活用されることは少ないようである。どのような支障があるのか。

2.集団和解方式による解決
Q76 山林の境界を集団和解の手法で確定することはできないのか。
Q77 一定地域において集団和解を試みたが,ごくわずかの山林所有者の同意が得られない場合,どうすればよいか。

3 山林境界とADR
Q78 ADRとは何か。
Q79 土地の境界に関するADR機関にはどのようなものがあるか。
Q80 調査士型ADRと筆界特定手続の違いは何か。
Q81 調査士型ADR,筆界特定手続は山林の境界紛争でも有効に利用できるか。
Q82 調査士型ADR利用の特徴は何か。
Q83 筆界特定手続と裁判との連携はあるか。
Q84 調査士型ADRと筆界特定手続との連携はあるか。

第6章 山林の地籍調査
1.地籍調査の概要と山林の地籍調査の現状
Q85 地籍調査とは何か。山林ではどの程度,進んでいるのか。

2.山村境界保全事業等
Q86 「山村境界保全事業」とは,どのようなものか。
Q87 「山村境界基本調査」とは何か。
Q88 「山村境界保全事業」と「山村境界基本調査」は,どう違うのか。
Q89 「山村境界保全事業」ないし「山村境界基本調査」によって把握される「境界」を「筆界」とみてよいのか。
Q90 山村境界基本調査を実施する際に,留意すべき点は何か。

3.地籍調査
Q91 地籍調査とは何か。
Q92 山林の地籍調査の成果としての「境界」は「筆界」を正しく表しているものといえるのか。
Q93 山林所有者等の所在が判明しない場合,立会を省略して筆界を確認することができないか。
Q94 地籍調査によって,筆界は変動するのか。

第7章 山林の境界と所有についての裁判例
1.各種の境界相互の関係
Q95 山林の境界と,市町村界その他の行政界との関係についての裁判例にはどのようなものがあるか。

2.筆界の判断資料
Q96 筆界の判断資料についての裁判例にはどのようなものがあるか。
 (1) 原始筆界と分筆界(創設筆界)の峻別の必要についての裁判例
 (2) 公図・法14条地図の証拠価値についての裁判例
 (3) 証拠資料についての裁判例

3.筆界に係る行政法上の問題
Q97 官民有区分,境界査定,上地処分,下戻し処分,地籍調査,地図訂正等が境界に与える影響についての裁判例にはどのようなものがあるか。
 (1) 官民有区分についての裁判例
 (2) 境界査定処分についての裁判例
 (3) 上地処分,下戻し処分についての裁判例
 (4) 国有財産法に基づく境界決定の効力についての裁判例
 (5) 地籍調査の効果についての裁判例
 (6) 分筆の効果についての裁判例

4.所有権の帰属
Q98 山林の所有権の帰属をめぐる裁判例にはどのようなものがあるか。

5.時効取得
Q99 山林の時効取得の成否をめぐる裁判例としてはどのようなものがあるか。
 (1) 時効取得否定例
 (2) 時効取得肯定例

6.損害賠償
Q100 山林をめぐる紛争につき,損害賠償請求の成否を論じた裁判例はあるか。
 (1) 損害賠償否定例
 (2) 損害賠償肯定例

7.犯罪
Q101 森林をめぐる犯罪が認められた裁判例はあるか。

8.訴訟手続
Q102 山林に関する訴訟手続に言及した裁判例としてはどのようなものがあるか。
 (1) 訴訟要件・訴えの利益
 (2) 当事者適格を肯定した例
 (3) 当事者適格を否定した例
 (4) 境界確定訴訟
 (5) 主文
 (6) 訴額
 (7) 仮処分

第8章 山林の相続
Q103 山林の地権者を特定するに際し,相続関係の調査で特に注意する点は何か。
Q104 現時点で山林の相続が発生した場合,どのように地権者が決められるのか。
Q105 現時点での所有者が不明な山林あるいは樹木を取得したい者はどうしたらよいか。

PAGE TOP