学校と教師のための労働相談Q&A41

スクールロイヤーと学ぶ学校の働き方
本体 ¥ 2,700
¥ 2,970 税込

著者:神内聡・小國隆輔・坂本順子/編著
判型:A5判
ページ数:228頁
発刊年月:2022年11月刊
ISBN/ISSN:9784817847911
商品番号:40927
略号:学労

商品情報

学校現場の労働問題、経験 or 法律 片方だけでは足りません!
教職員の経験則と弁護士の法的視点を合わせた最適解を示す1冊

● 学校法務に携わるスクールロイヤーや教職員経験のある弁護士等の10人が、法律家/教職員 両方の目線から答える労働相談。
● 学校現場の労働問題に対して、予防・解決の手法と法的な助言をQA形式で解説。
● 教師の労働問題として「労働時間」「部活動」を中心に様々な労働相談を収録。

目次

序章 弁護士として教員の働き方を考える
1 教員の労働問題は社会問題
2 教員の仕事に見合うワークルールをどう考えるか
3 スクールロイヤーは労働問題にどのように関わるべきか
4 教員のワークルール研究の問題点
5 本書の意義と弁護士が教員のために果たすべき役割

第1章 教員の労働時間
第1 「学校の働き方改革」答申
1「学校の働き方」答申について
2答申の内容に関する評価及び運用に関する留意点

第2 業務量管理指針
(旧「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」)
1業務量管理指針(旧「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」)について
2ガイドラインの内容に関する評価
TeaTime① 国私立学校と給特法の関係

01)給特法と超勤4項目
Q.公立学校の教師は残業代が支払われないと聞きましたが、本当でしょうか。
TeaTime② 埼玉公立小学校教員残業代訴訟について

02)労働時間と在校時間
Q.どのような時間が教員にとって労働時間となるのでしょうか。在校している時間は全て労働時間になるのでしょうか。

03)労働時間の管理
Q.教員の労働時間を管理するためには、タイムカードを導入しなければならないでしょうか。

04)給食(昼食)指導
Q.教員にとって給食(昼食)指導の時間は労働時間でしょうか。

05)いじめ対応と時間外労働
Q.勤務時間外に、生徒からいじめがあったと申告がありました。勤務時間外に教員に対していじめ対応を強制的に命じることはできるでしょうか。

06)保護者対応と時間外労働
Q.勤務時間外に保護者から「担任の先生からすぐに連絡がほしい」と連絡がありました。勤務時間外に保護者対応を強制的に命じることはできるでしょうか。

07)宿泊行事中の労働時間
Q.宿泊行事中の労働時間はどのように考えればよいでしょうか。また、残業代はどのように算定すればよいでしょうか。

08)残業許可制
Q.教員から「残業して授業準備をしたい」と申請がありました。残業を許可したくない場合はどうすればよいでしょうか。

09)強制的な帰宅命令
Q.家庭での不和のため、帰宅したくなくて在校して残業している教員がいます。強制的に帰宅を命令して抵抗されたらどうすればよいでしょうか。

10)自主活動による部活動
Q.「自主活動でいいので朝練や休日練習などの部活動をやらせてほしい」と懇願する教員がいます。どのように対応すればよいでしょうか。また、自主活動による部活動で事故が起きた場合はどうなるでしょうか。

11)学校の業務改善
Q.不要な会議を減らすなど、業務量を減らしたり、効率化したりするためにはどのようなことをすればよいでしょうか。

12)変形労働時間制
Q.変形労働時間制を導入したいのですが、どのような点に注意すればよいでしょうか。

13)フレックスタイム制
Q.フレックスタイム制を導入したいのですが、どのような点に注意すればよいでしょうか。

14)就業規則
Q.公立学校では学校ごとに就業規則を作成することは可能でしょうか。また、現状の法令では教員に対してどのような就業規則を規定することが可能でしょうか。

15)新型コロナウイルス休校中の勤務時間
Q.新型コロナウイルス感染症の感染拡大中に在宅勤務を命じられた場合、残業は認められるのでしょうか。在宅勤務中に何らかの成果を出すように命じられた場合はどうでしょうか。

16)過半数組合・過半数代表者
Q.自治体と教員組合(職員団体)が交渉する際に、教員の過半数が加入している組合が存在しない場合はどうすればよいでしょうか。また、組合のない国私立学校で、教員の多様な利害関係が対立して過半数代表者がどうしても決められない場合はどうすればよいでしょうか。


第2章 部活動の労働問題
17)職務命令による部活動顧問の強制
Q.公立の小学校・中学校・高等学校で、教員に部活動顧問を強制的に担当させることはできるでしょうか。また、逆に教員は意に沿わない部活動顧問を断ることはできるでしょうか。

18)部活動顧問と時間外労働
Q.勤務時間外に教員に対して部活動業務を強制的に命じることはできるでしょうか。

19)複数顧問制
Q.部活動の負担を改善する案として、顧問を複数の教員で担当させたいと考えています。部活動顧問を複数の教員で担当する場合には、どのような点に注意すべきでしょうか。

20)部活動指導員の契約形態
Q.部活動指導員を導入する際には、業務委託契約と雇用(任用)契約のどちらがよいでしょうか。

21)部活動指導員・非常勤講師による顧問業務
Q.部活動指導員や非常勤講師に部活動顧問を担当させることはできるでしょうか。また、試合の引率をさせることはできるでしょうか。

22)教員と部活動指導員の兼業
Q.教員が部活動指導員を兼業として担当することはできるでしょうか。できるとしたらどのような方法があるでしょうか。

23)部活動指導員の報酬
Q.部活動指導員の報酬はどの程度が適当でしょうか。また、保護者から徴収した部費から部活動指導員の報酬を支給することはできるでしょうか。

24)部活動の合同チーム
Q.複数の学校の生徒による合同チームを結成して部活動を運営することはできるでしょうか。できる場合にはどのような点に留意すればよいでしょうか。

25)部活動顧問の交代
Q.部活動顧問が土日休みに旅行に行くため、監督業務を別の教員に任せたところ、それを知った保護者から「遊びに行くために仕事をサボるのか」というクレームが入った場合、どのように対応すればよいでしょうか。

26)部活動の経費負担
Q.部活動業務で顧問が自分の自動車を使用した場合、ガソリン代を学校に請求できるでしょうか。また、部活動中に生徒の体調が悪くなり、顧問が自分の車で病院に連れて行った場合はどうでしょうか。


第3章 教育現場の様々なワークルール
27)教員の懲戒処分(教員同士の交際)
Q.学校内で教員同士の交際が生徒間で噂になり、保護者からも否定的な意見が出されました。教員に交際をやめさせたり、交際を理由に懲戒処分を行ったりすることはできるでしょうか。

28)教員の懲戒処分(教員の服装)
Q.保護者から教員に対して、「スウェット姿で授業をするのはおかしい、教師としてふさわしくない」というクレームが入ったことを受けて、その教員に服装を変えさせたり、服装を変えないことを理由に懲戒処分を行ったりすることはできるでしょうか。

29)教員の懲戒処分(思想信条)
Q.卒業式などの式典において国歌を歌わない方針である教員に対して、保護者からクレームが入ったことを受けて、その教員に国歌を歌うように命じたり、歌わないことを理由に懲戒処分を行ったりすることはできるでしょうか。

30)新型コロナウイルス休校中の保護者対応
Q.新型コロナウイルスによる在宅勤務中に保護者対応を命じられた場合、従わなければならないでしょうか。また、私用の電話で対応した場合は、電話代を学校に請求できるでしょうか。

31)業務上のSNSの利用
Q.教員が校長の許可なく生徒との事務連絡にSNSを利用している場合、その教員に事務連絡でのSNSの利用をやめさせることはできるでしょうか。

32)勤務時間中のSNSの利用
Q.教員が勤務時間中に生徒も知っているSNSに「残業がきつい」「毎日3時間睡眠だ」等を書き込んだところ、保護者からクレームが入りました。どのように対応すべきでしょうか。

33)オンライン授業と肖像権
Q.校長からオンライン授業を実施するように命じられた場合、肖像権を理由に拒否することはできるでしょうか。また、インターネットに授業動画が流出した場合に、校長に法的責任を追及できるでしょうか。

34)ALT(英語実習助手)の労働関係
Q.ALT(英語実習助手)に英語の授業を担当してもらいたいのですが、労働契約上でどのような点に注意しなければならないでしょうか。また、英語教員を付けずにALT単独で授業を担当させることはできるでしょうか。

35)有期雇用教員の契約更新
Q.有期雇用教員の契約を更新する際にはどのような点に注意すればよいでしょうか。また、いつでも雇止めをすることはできるでしょうか。

36)有期雇用教員の無期転換と無期雇用教員の法的地位
Q.有期雇用教員を無期雇用に転換する際にはどのような点に注意すればよいでしょうか。また、無期雇用教員の立場は、専任教員とどのような違いがあるでしょうか。

37)同一労働同一賃金
Q.教員間で「同一労働同一賃金」は適用しなければならないでしょうか。担任を持っている人、多忙な部活動顧問をしている人などは、賃金で差を設けるべきでしょうか。また、非常勤講師に賞与を与えないことはできるでしょうか。

38)パワハラ相談への対応
Q.ある教員から「校長からパワハラを受けている」という相談が教育委員会にありました。どのように対応すればよいでしょうか。また、事実関係を確認するに当たって注意すべき点はありますか。

39)教員に対するマタハラ
Q.産休に入る担任教員に対して、保護者から「中途半端な時期に産休に入るなんて、子どもたちが不安定になる」というクレームが入った場合に、どのように対応すべきでしょうか。

40)教員の過労死と労災
Q.教員が死亡した際に、過労死として認定されるのはどのような場合でしょうか。

41)教員の精神疾患と労災
Q.教員がうつ病などの精神疾患で休業や労災が認められるのはどのような場合でしょうか。また、教員の自死が過労自殺として労災に認定されるのはどのような場合でしょうか。
TeaTime③ 教員の業務の特殊性を考察する
TeaTime④ 医師と教員の比較と働き方改革

終章 教員出身の弁護士が考える
学校の働き方改革について【座談会】
1 教員の1日の労働時間はどのくらい?
2 なぜ教員は忙しい?
3 教員はタイムマネジメントを意識している?
4 部活動は教員の仕事?
5 学校でしなくてもよい業務はある?
6 教員にはどんなワークルールがなじむ?
7 教員の仕事の成果はどう評価する?
8 スクールロイヤーは労働問題にどう取り組めばよい?

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