Q&Aでマスターする相続法改正と司法書士実務

重要条文ポイント解説162問
本体 ¥ 3,700
¥ 4,070 税込

著者:東京司法書士会民法改正対策委員会/編
判型:A5判
ページ数:392頁
発刊年月:2018年12月刊
ISBN/ISSN:978-4-8178-4532-0
商品コード:40747
略号:改司

商品情報



改正が実務に与える影響をQ&Aでポイント解説!

●多岐にわたる相続法改正が実務に与える影響を、 司法書士の視点からポイントを絞って解説。
●全162問のQ&Aのうち、 新法と対照可能な旧法の条文があるものについては、 解説の冒頭に新旧対照表を掲載。
●登記実務に関して、 制度の運用開始と同時に対応できるよう、 具体的な事例を設定し解説。

目次

序 章
Q1 相続関係の法改正の概要
 今般の相続関係の法改正では,どのような改正が行われたか。
Q2 相続関係の法改正の理由
 今般の相続法改正及び遺言書保管制度の創設は,なぜ行われたか。
Q3 相続関係の法改正に至るまでの経緯
 「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律(平成30年法律第72号)」及び「法務局における遺言書の保管等に関する法律(平成30年法律第73号)」が成立するまで,どのような経緯を辿ったか。
Q4 相続関係の新法の施行日
 成立した「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律(平成30年法律第72号)」及び「法務局における遺言書の保管等に関する法律(平成30年法律第73号)」の施行日はいつか。
Q5 近時成立した改正民法の施行日
 相続関係を除いて,近時成立した民法の改正には何があるか。また,その施行日はどのようになるか。

第1章 配偶者の居住の権利
1 総 説
Q6 配偶者の居住の権利が創設された理由
 新法の配偶者居住権及び配偶者短期居住権はいずれも,被相続人の配偶者が相続開始時に居住していた被相続人の建物に相続開始後も無償で居住し続けられる権利である。このような権利が創設された理由は何か。
Q7 配偶者居住権と配偶者短期居住権の成立パターン
 新法の配偶者居住権及び配偶者短期居住権には,どのような成立パターンがあるか。

2 配偶者居住権
Q8 配偶者居住権と賃借権の比較
 配偶者居住権は賃借権類似の法定債権であるとされるが,賃借権との主要な相違点は何か。
Q9 配偶者居住権の成立要件
 配偶者居住権の成立要件はどのようなものか。
Q10 遺言による配偶者居住権の取得
 「配偶者居住権を相続させる」旨の遺言により,配偶者居住権を取得させることができるか。
Q11 遺贈による配偶者居住権の取得と特別受益
 配偶者が遺贈により配偶者居住権を取得した場合に,特別受益との関係で注意すべき点は何か。
Q12 審判による配偶者居住権の取得
 家庭裁判所が審判により配偶者に配偶者居住権を取得させることができるのはどのような場合か。
Q13 共有建物と配偶者居住権
 相続開始時に居住建物が被相続人の単独所有に属していなかった場合,配偶者居住権は成立するか。
Q14 配偶者居住権の成立が配偶者の相続分に及ぼす影響
 配偶者居住権の成立は配偶者の相続分にどのような影響を及ぼすか。
Q15 配偶者居住権の設定登記と登記の連続性
 配偶者居住権が成立した場合に必要となる登記及びその順序はどうなるか。
Q16 配偶者居住権の設定登記の申請人
 配偶者居住権の設定の登記の申請人は誰か。
Q17 不動産登記法の改正
 配偶者居住権の登記の創設に伴い不動産登記法はどのように改正されたか。
Q18 配偶者居住権の設定登記の申請情報(1)
 配偶者居住権の設定登記の申請情報のうち,「登記の目的」「登記原因及びその日付」はどうなると想定されるか。
Q19 配偶者居住権の設定登記の申請情報(2)
 配偶者居住権の設定登記の申請情報のうち,「存続期間」はどのように記載されると想定されるか。
Q20 配偶者居住権の設定登記の申請情報(3)
 配偶者居住権の設定登記の申請情報のうち添付情報及び登録免許税はどうなると想定されるか。
Q21 配偶者居住権が消滅した場合の登記手続(1)
 配偶者居住権が消滅した場合に必要な登記及び申請人はどうなると想定されるか。
Q22 配偶者居住権が消滅した場合の登記手続(2)
 配偶者居住権の抹消の登記の申請情報はどのような内容になると想定されるか。
Q23 配偶者居住権の登記に関する事例問題(1)
 新法下で,次の事例における不動産登記の手続はどうなるか。
Q24 配偶者居住権の登記に関する事例問題(2)
 新法下で,次の事例における不動産登記の手続はどうなるか。
Q25 配偶者居住権の譲渡を禁止する理由
 新法第1032条第2項が配偶者居住権の譲渡を禁止したのはなぜか。
Q26 配偶者居住権の譲渡禁止違反の効果
 居住建物の所有者は,配偶者が譲渡禁止規定に違反して第三者に配偶者居住権を譲渡したことを理由として,配偶者居住権消滅の意思表示をすることができるか。
Q27 使用貸借・賃貸借の規定の準用
 配偶者居住権に関する規律のうち,他の条文が準用されている事項は何か。

3 配偶者短期居住権
Q28 新法の配偶者短期居住権と平成8年最判
 新法の配偶者短期居住権は下記の平成8年最判が土台となっているが,新法は判例理論をどのように修正しているか。
Q29 配偶者短期居住権の創設理由
 新法が相続人のうち配偶者に限って短期居住権保護制度を創設したのはなぜか。
Q30 配偶者短期居住権の法的性質
 新法が配偶者短期居住権を使用借権類似の法定債権としたのはなぜか。
Q31 配偶者短期居住権の発生障害事由(1)
 新法第1037条第1項ただし書において「配偶者が,相続開始の時において居住建物に係る配偶者居住権を取得した」ことが配偶者短期居住権の発生障害事由とされているのはなぜか。
Q32 配偶者短期居住権の発生障害事由(2)
 配偶者が欠格事由に該当し又は廃除されたことが配偶者短期居住権の発生障害事由とされているのはなぜか。
Q33 配偶者短期居住権の発生障害事由(3)
 配偶者が相続の放棄をしたことが配偶者短期居住権の発生障害事由から除外されているのはなぜか。
Q34 配偶者短期居住権と配偶者居住権の共通点
 配偶者短期居住権と配偶者居住権の共通点は何か。
Q35 配偶者短期居住権と配偶者居住権の相違点(1)
 配偶者短期居住権は,権利内容(使用収益権能)において配偶者居住権とどのように異なるか。
Q36 配偶者短期居住権と配偶者居住権の相違点(2)
 配偶者短期居住権は場所的成立範囲において,配偶者居住権とどのように異なるか。
Q37 配偶者短期居住権の債務者
 配偶者短期居住権の債務者(使用貸借の貸主に相当する者)は誰か。
Q38 配偶者短期居住権に関する事例問題(1)
 新法下で,次の事例における被相続人Aの配偶者Bの居住の権利はどうなるか。
Q39 配偶者短期居住権に関する事例問題(2)
 新法下で,次の事例における被相続人Aの配偶者Bの居住の権利はどうなるか。
Q40 配偶者短期居住権に関する事例問題(3)
 Q38及びQ39において,相続開始時から遺産分割協議が成立するまでの間に下記の費用が生じた場合,新法下では,誰がその費用を負担するか。
Q41 配偶者短期居住権に関する事例問題(4)
 Q38において,相続開始時から遺産分割協議が成立するまでの間にBの体調が悪化し,姪のEが介護のために同居することとなった場合,Bの短期居住権に何らかの影響が及ぶか。なお,Eが同居することについてC及びDの承諾は得られていないものとする。
Q42 使用貸借・賃貸借・配偶者居住権の規定の準用
 配偶者短期居住権に関する規律のうち,他の条文が準用されている事項は何か。

第2章 遺産分割に関する見直し
1 婚姻期間が20年以上の夫婦間における居住用不動産の遺贈又は贈与
Q43 新法第903条第4項の概要
 新設された新法第903条第4項はどのような規定か。
Q44 新法第903条第4項が新設された理由
 婚姻期間20年以上の夫婦の一方から他の一方に対する居住用不動産の遺贈又は贈与について,特別受益の持戻し免除の意思表示を推定する旨の規定(新法第903条第4項)が新設された理由は何か。
Q45 新法第903条第4項を適用した場合の具体例
 新設された新法第903条第4項を適用することで,居住用不動産の遺贈又は贈与を受けた配偶者がより多くの財産を最終的に取得できることになるというのは,具体的にはどういうことか。
Q46 配偶者の法定相続分引上げの議論
 今般の相続法改正では,配偶者の法定相続分が引き上げられると聞いていたが,どのような改正がなされたか。
Q47 婚姻期間の要件が「20年以上」とされた理由
 居住用不動産の遺贈又は贈与について特別受益の持戻し免除の意思表示を推定する旨の規定(新法第903条第4項)において,夫婦の婚姻期間の要件が「20年以上」とされた理由は何か。
Q48 居住用不動産のみが推定の対象とされた理由
 婚姻期間20年以上の夫婦の一方から他の一方に対する遺贈又は贈与について特別受益の持戻し免除の意思表示を推定する旨の規定(新法第903条第4項)において,対象となる相続財産が「居住の用に供する建物又はその敷地」に限定された理由は何か。
Q49 居住用要件の基準時
 新法第903条第4項の規定に基づき,特別受益の持戻し免除の意思表示が推定されるのは「居住の用に供する建物又はその敷地について遺贈又は贈与をしたとき」に限られているが,居住用要件はいつの時点で充足していることを要するか。
Q50 居住の用に供する予定の不動産
 現に居住の用に供してはいないが,近い将来居住の用に供する建物又はその敷地について遺贈又は贈与をした場合に,新法第903条第4項の規定による特別受益の持戻し免除の意思表示は推定されるか。
Q51 店舗を伴う居宅
 居宅兼店舗である建物について贈与がされた場合,新法第903条第4項の規律は適用されるか。
Q52 効果を「推定」とした理由
 婚姻期間20年以上の夫婦の一方から他の一方に対する居住用不動産の遺贈又は贈与について,法律で一律に特別受益の持戻しを不要とするのではなく,被相続人の免除の意思表示を推定することとしたのはなぜか。
Q53 被相続人が推定を覆す方法
 婚姻期間20年以上の夫婦の一方Aが他の一方Bに対して居住用不動産を遺贈する旨の遺言を作成した場合において,Aが持戻し免除の意思表示の推定を排除するにはその旨の意思表示を遺言で行う必要があるか。
Q54 持戻し免除の意思表示の推定と遺留分の関係
 持戻し免除の意思表示の推定規定を適用した結果が他の相続人の遺留分を害する場合には,遺留分侵害額請求の対象となるか。
Q55 相続させる旨の遺言と新法第903条第4項の適用について(1)
 Aは,Bとの婚姻期間が30年となったのを機に「自宅の土地及び建物の所有権全部をBに相続させる」旨の遺言を作成し,その後死亡した。この遺言によるBの不動産取得について,持戻し免除の意思表示の推定規定(新法第903条第4項)は適用されるか。
Q56 相続させる旨の遺言と新法第903条第4項の適用について(2)
 配偶者に対する「相続させる旨の遺言」があった場合に,持戻し免除の意思表示の推定規定(新法第903条第4項)が適用されるとして,対象となった居住用不動産の所有権移転登記の際の登記原因は「遺贈」でよいか。
Q57 持戻し免除の意思表示の推定に関する経過措置
 婚姻期間20年以上の夫婦の一方が他方に対して居住用不動産を贈与した後に贈与者が死亡した場合において,贈与契約後相続開始前に新法が施行されたときは,受贈者の特別受益について新法第903条第4項による持戻し免除の意思表示の推定の規定は適用されるか。

2 仮払い制度等の創設・要件明確化
Q58 平成28年最大決の影響
 下記の判例は,相続関係の法改正にどのような影響を及ぼしたか。
Q59 平成28年最大決が従来の判例を変更した理由
 平成28年最大決が従前の判例を変更し,預貯金債権が遺産分割の対象に含まれるとの判断を示したのはなぜか。
Q60 仮払い制度等の概要
 新設された仮払い制度はどのような制度か。
Q61 二つの仮払い制度を創設した理由
 預貯金の仮払いについて,家事事件手続法と民法にそれぞれ内容の異なる二つの制度を創設したのはなぜか。
Q62 新家事事件手続法第200条第3項における必要性の要件
 預貯金債権の仮分割の仮処分の手続において,家庭裁判所はどのような場合に申立人又は相手方が「預貯金債権を行使する必要があると認める」ことができるか。
Q63 新家事事件手続法第200条第3項ただし書の具体例
 新家事事件手続法第200条第3項ただし書にいう「他の共同相続人の利益を害するとき」とはどのような場合か。
Q64 預貯金の仮払いと本分割
 新家事事件手続法第200条第3項により行われた預貯金の仮払い(仮分割の仮処分)の内容は,その後に行われる遺産分割の調停又は審判(本分割)においてどのように考慮されるか。
Q65 共同相続人の権利行使額の上限
 遺産の分割前における預貯金債権の行使に関する新法第909条の2が共同相続人の権利行使額に上限を設けているのはなぜか。
Q66 複数の預貯金債権がある場合の権利行使額の上限(概説)
 被相続人名義の預貯金口座が複数の金融機関にある場合,又は同一の金融機関に複数ある場合には,共同相続人の権利行使額の上限はどのように定められるか。
Q67 複数の預貯金債権がある場合の権利行使額の上限(具体例)
 相続人がA,B,Cの3人(法定相続分は各1/3)で,相続財産がX銀行の預金600万円,Y銀行(α口座)の預金600万円,Y銀行(β口座)の預金600万円である場合において,Aが生活費のために,X銀行及びY銀行の預金債権を単独で行使する場合,Aは総額いくらまで権利行使できるか。「法務省令で定める額」が仮に100万円と定められたことを前提として検討するものとする。
Q68 新法第909条の2「債務者ごと」の根拠
 遺産分割前に各共同相続人が行使することができる預貯金債権の上限額について,新法第909条の2かっこ書が「債務者ごと」に定めることとしたのはなぜか。
Q69 新法第909条の2後段の趣旨
 新法第909条の2後段が「遺産の一部の分割によりこれを取得したものとみなす」と定めているのはなぜか。
Q70 遺産の分割前における預貯金債権の行使に関する経過措置
 新法施行日前に開始した相続において預貯金債権を承継した共同相続人は,新法施行日以後に,新法第909条の2に基づいて預貯金債権を単独で行使することができるか。

3 遺産の一部分割
Q71 遺産の一部分割を明文化した趣旨
 新法第907条が遺産の一部の分割をすることができる旨を明記した趣旨は何か。
Q72 新法第907条第2項の規律対象
 新法第907条では,第1項において共同相続人の協議による一部分割が可能であることを,第2項において家庭裁判所による一部分割の審判が可能であることを規律しているが,第2項は規律対象としてどのような場合を想定しているか。
Q73 一部分割の制限
 新法第907条第2項では,本文において家庭裁判所による一部分割の審判が可能であることを規律し,ただし書において「他の共同相続人の利益を害するおそれがある場合」の例外につき規律している。ただし書の「他の共同相続人の利益を害するおそれがある場合」とはどのような場合か。
Q74 一部分割の問題点
 新法第907条に明記された遺産の一部分割について,今後生じることが懸念される問題点は何か。

4 遺産の分割前に遺産に属する財産が処分された場合の遺産の範囲
Q75 新法第906条の2の概要
 新設された新法第906条の2はどのような規定か。
Q76 新法第906条の2が新設された理由
 新法第906条の2が新設された理由は何か。遺産分割における本来的な考え方を踏まえて説明せよ。
Q77 新法第906条の2を適用した場合の具体例(1─1)
 新設された新法第906条の2を適用することで,共同相続人の一人が遺産分割前に遺産に属する財産を処分した場合に,処分をしなかった場合と比べて,当該処分をした相続人の取得額が増えるといった計算上の不公平を是正できるというのは,具体的にはどういうことか。
Q78 新法第906条の2を適用した場合の具体例(1─2)
 Q77で示した設例1を前提に,Bが新法第906条の2の適用を前提とする遺産分割の審判を家庭裁判所に求めた場合,どのような審判がなされるか。
Q79 共同相続人全員の「同意」を原則的な要件とした理由
 新法第906条の2第1項では,処分された財産が遺産の分割時に遺産として存在するものとみなすための要件として,共同相続人の全員の同意を挙げている。その理由は何か。
Q80 新法第906条の2を適用した場合の具体例(2)
 相続人が配偶者Aと子B一人,遺産が預貯金(1,000万円)であった場合において,被相続人から生前に居住用不動産(評価額1,000万円)の贈与を受けていたAが,相続開始後に相続債務の弁済として預金500万円を引き出しこれに充てていた場合(以下「設例2」という。),相続債務の弁済は合理的な支出であるから,精算の対象としなくてもAB間の公平は図れるか。
Q81 財産を処分した相続人の「同意」を不要とした理由
 新法第906条の2第2項では,財産を処分した者が相続人のうちの一人(又は数人)である場合には,その者の同意は不要であるとする。その理由は何か。
Q82 「同意」のタイミング
 新法第906条の2第1項が規律する「同意」は,いつの時点でなされることが想定されているか。
Q83 「同意」の対象
 新法第906条の2第1項が規律する「同意」の対象は何か。
Q84 「同意」の撤回の可否
 新法第906条の2第1項の規定に基づく同意は,同意後に撤回することができるか。
Q85 相続人の中に被保佐人がいる場合における「同意」
 相続人の中に被保佐人がいる場合,当該被保佐人が新法第906条の2第1項の規定に基づく同意をするには,保佐人の同意を得る必要があるか。
Q86 相続財産の処分をめぐる紛争の処理
 共同相続人A,B,CのうちAが遺産に属する動産を処分したとしてB,Cが当該動産を遺産分割の対象とすることについて同意をしたところ,Aは「その動産を処分したのは自分ではなく第三者である。」と反論した上で,当該動産以外の財産を対象として遺産分割をすべきであると主張している。この紛争はどのような手続で解決されるか。
Q87 遺産分割前の相続財産の処分に関する改正法の全体像
 遺産分割前に遺産に属する財産が処分された場合に関する新法第906条の2と,遺産の分割前における預貯金債権の行使に関する新法第909条の2及び新家事事件手続法第200条第3項はどのような関係にあるか。

第3章 遺言制度の見直し
1 自筆証書遺言の方式の緩和
Q88 自筆証書遺言の方式を緩和する趣旨
 自筆証書遺言の方式は,なぜ,どのように緩和されるのか。
Q89 財産目録の作成方法
 自筆証書遺言に添付する財産目録はどのように作成すべきか。
Q90 自筆証書遺言の方式の緩和に関する経過措置
 平成30年12月31日,Aは特定の財産を特定の相続人に「相続させる」旨の遺言を自筆証書遺言の方式で作成し,その一部としてパソコンで作成した財産目録を合綴した。この遺言は有効か。

2 遺贈義務者の引渡義務等
Q91 新法第998条の趣旨
 新法第998条の規定内容は旧法第998条とどのように異なるか。

3 遺言執行者の権限の明確化
Q92 遺言執行者の通知義務
 新法が相続人に対する通知義務を遺言執行者に負わせたのはなぜか。
Q93 遺言執行者の通知義務に関する経過措置
 新法施行日前に開始した相続について,新法施行日後に就職した遺言執行者は,任務開始後遅滞なく遺言の内容を相続人に通知する義務を負うか。
Q94 遺贈の履行に関する遺言執行者の権限
 遺贈の履行に関する新法第1012条第2項が新設された理由は何か。
Q95 遺言執行者がいる場合の遺贈の履行に関する経過措
 Aは「甲不動産をBに遺贈する。Cを遺言執行者に指定する。」旨の遺言を作成した後,新法施行日前に死亡した。Cは,新法施行日後に遺言執行者に就職した。C以外の者が上記の遺贈を履行することはできるか。
Q96 新法第1014条第2項の趣旨
 新法第1014条第2項が特定財産承継遺言について対抗要件具備行為を遺言執行者の権限としたのはなぜか。
Q97 特定財産承継遺言と遺言執行者の登記申請権限
 対抗要件具備行為を遺言執行者の権限とする新法第1014条第2項の下で,特定の不動産を特定の相続人に相続させる旨の遺言に基づいて遺言執行者がその相続人のために相続登記の申請をすることができるようになるか。
Q98 特定の動産を相続させる旨の遺言と遺言執行者の対抗要件具備権限
 動産を目的物とする特定財産承継遺言(遺産分割方法の指定)について,遺言執行者は受益相続人に引渡しの対抗要件(第176条)を具備させる権限を有するか。
Q99 新法第1014条第3項の趣旨
 特定財産承継遺言の目的財産が債権である場合のうち,預貯金債権については,対抗要件具備行為のほかに払戻請求や解約申入れの権限を遺言執行者に付与した新法第1014条第3項の趣旨は何か。
Q100 遺言執行者の復任権
 新法第1016条が遺言執行者に広範な復任権を付与したのはなぜか。
Q101 遺言執行者の復任権の拡大に伴う責任
 遺言執行者は,第三者に任務を行わせることについて,相続人に対してどのような責任を負うか。
Q102 遺言執行者の復任権に関する経過措置
 Aは,新法施行日前に「甲不動産をBに遺贈する。Cを遺言執行者に指定する。」旨の遺言を作成し,新法施行日後に死亡した。Cは,自己の責任で第三者に任務を行わせることができるか。遺言には遺言執行者の復任権に関する記述はないものとする。

4 法務局における遺言書の保管制度
Q103 遺言書保管制度の創設理由
 「法務局における遺言書の保管等に関する法律」が制定された理由は何か。
Q104 遺言書保管制度の対象となる遺言
 法務局における遺言書の保管制度の対象となる遺言が自筆証書遺言に限られているのはなぜか。
Q105 未成年者による遺言書保管申請の可否
 未成年者は,遺言書保管官に対し,自ら作成した自筆証書遺言書の保管の申請をすることができるか。
Q106 遺言書保管申請の手続(1)
 遺言書の保管の申請はどこで行うか。
Q107 遺言書保管申請の手続(2)
 遺言書の保管の申請を郵送で行うことはできるか。また,代理人によって行うことはできるか。
Q108 遺言書保管申請の手続(3)
 遺言書の保管の申請はどのような書類の提出が必要か。また,手数料の納付は必要か。
Q109 自ら出頭することを要する手続
 遺言書の保管の申請以外に,自ら遺言書保管所に出頭することを要する手続にはどのようなものがあるか。
Q110 保管されている遺言書に関する情報開示
 遺言書保管所で保管されている遺言書について,遺言者以外の者に対する情報開示はどのような制度によって行われるか。
Q111 遺言者本人による遺言書情報証明書の交付請求の可否
 遺言者本人は遺言書情報証明書の交付を請求することができるか。
Q112 遺言書情報証明書と遺言書保管事実証明書の違い
 遺言書情報証明書と遺言書保管事実証明書の違いは何か。
Q113 遺言書保管事実証明書の交付を請求できる時期
 遺言書保管事実証明書の交付を請求することができる時期はいつか。
Q114 遺言書保管官による通知が行われる場合
 遺言書情報証明書を交付した場合,関係遺言書を閲覧させた場合又は遺言書保管事実証明書を交付した場合のうち,遺言書保管官から相続人等に対して通知が行われるのはどれか。

第4章 遺留分制度の見直し
1 総 説
Q115 改正前の遺留分制度の問題点
 改正前の遺留分制度にはどのような問題点があったか。

2 遺留分を算定するための財産の価額
Q116 遺留分を算定するための財産の価額の算定
 遺留分を算定するための財産の価額はどのようにして導かれるか。

3 遺留分を算定するための財産の価額に算入する贈与の価額
Q117 新法第1044条第3項の趣旨(1)
 相続人が受贈者である場合には,原則として「相続開始前の10年間」にしたものに限り,その贈与の価額が遺留分を算定するための財産の価額に算入される旨の規定(新法第1044条第3項)が新設されたのはなぜか。
Q118 新法第1044条第3項の趣旨(2)
 新法第1044条第3項が「価額(婚姻若しくは養子縁組のため又は生計の資本として受けた贈与の価額に限る。)」としているのはなぜか。

4 負担付贈与がされた場合における遺留分を算定するための財産の価額に算入する贈与の価額等
Q119 負担付贈与の取扱い
 負担付贈与によって遺留分が侵害された場合に関する新法第1045条第1項の規定内容はどのようなものか。
Q120 不相当な対価による有償行為の取扱い
 不相当な対価による有償行為によって遺留分が侵害された場合に関する新法第1045条第2項の規定内容は旧法第1039条とどのように異なるか。

5 遺留分侵害額の請求
Q121 遺留分を侵害された相続人の権利
 遺留分を侵害された相続人に与えられる権利は改正の前後でどのように変わったか。
Q122 遺留分侵害額請求権制度が導入されたことの波及効果
 遺留分を侵害された相続人の権利が「遺留分減殺請求権」から「遺留分侵害額請求権」に変わったことにより民法の他の条文はどのような影響を受けたか。
Q123 受遺者・受贈者による現物給付の可否
 遺留分権利者から遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求された受遺者又は受贈者は,その支払に代えて,遺贈又は贈与の目的財産のうちその指定する財産の給付(現物給付)をする権利を有するか。
Q124 遺留分侵害額の算定ルール
 遺留分侵害額の算定はどのように行われるか。
Q125 新法第1046条第2項第2号の趣旨
 遺留分侵害額の算定について,「第900条から第902条まで,第903条及び第904条の規定により算定した相続分に応じて遺留分権利者が取得すべき遺産の価額」を遺留分から控除する旨を定めた新法第1046条第2項第2号の趣旨は何か。
Q126 遺留分額の算定ルール
 遺留分額の算定はどのように行われるか。
Q127 遺留分侵害額の算定に関する事例問題
 相続人は,X(法定相続分1/2),Y(法定相続分1/4),Z(法定相続分1/4)の3人で,被相続人が相続開始時に有していた財産(遺贈分については除く。)は0円,相続人Yに対する30年前の生前贈与が1億円,第三者Aに対する遺贈が6,000万円あったものとする。遺産分割協議はないものとする。この場合,新法の計算方法による遺留分侵害額と各取得額は,旧規定と比較してどのような影響が出るか。

6 受遺者又は受贈者の負担額
Q128 受遺者又は受贈者が相続人である場合の負担額(1)
 受遺者又は受贈者の負担額を定めた新法第1047条第1項の第1かっこ書は何を表しているか。
Q129 受遺者又は受贈者が相続人である場合の負担額(2)
 受遺者又は受贈者の負担額を定めた新法第1047条第1項の第3かっこ書は何を表しているか。
Q130 新法第1047条第3項の趣旨
 新法第1047条第3項が遺留分権利者承継債務を消滅させる行為をした受遺者又は受贈者に遺留分侵害額の支払債務を消滅させる権利を付与したのはなぜか。

7 遺留分侵害額請求権の期間の制限
Q131 遺留分侵害額請求権の消滅時効
 遺留分侵害額請求権の期間の制限に関する改正点は何か。

第5章 相続の効力
1 共同相続における権利の承継の対抗要件
Q132 新法第899条の2第1項の趣旨
 新法第899条の2第1項の「遺産の分割によるものかどうかにかかわらず」という文言が意味するものは何か。
Q133 遺贈による権利の承継
 新法第899条の2が遺贈による権利の承継を対象としていないのはなぜか。
Q134 遺産分割による権利の承継
 新法第899条の2が遺産分割による権利の承継を対象としているのはなぜか。
Q135 対抗要件主義の適用対象を拡大する理由
 相続分の指定及び遺産分割方法の指定による権利の承継に対抗要件主義を適用するのはなぜか。
Q136 対抗要件主義の適用範囲
 新法第899条の2第1項が対抗要件主義の適用範囲を「法定相続分を超える部分」に限定しているのはなぜか。
Q137 相続分の指定と登記に関する事例問題
 新法下で,次の事例におけるBとDの法律関係はどうなるか。
Q138 遺産分割方法の指定と登記に関する事例問題
 新法下で,次の事例におけるBとEの法律関係はどうなるか。
Q139 対抗要件主義と遺言執行者の権限
 新法第899条の2第1項による対抗要件主義の適用範囲の拡大は,遺言執行者の権限にどのような影響を及ぼしたか。
Q140 債権の相続と対抗要件主義の適用
 債権の承継について,新法の対抗要件主義はどのような場合に適用されるか。
Q141 債務者対抗要件の具備の方法
 法定相続分を超える債権の承継について,債務者対抗要件である債務者への通知は誰がどのようにして行うか。
Q142 受益相続人に関する特則の趣旨
 新法第899条の2第2項が受益相続人による単独通知を認めたのはなぜか。
Q143 受益相続人による単独通知の方式
 受益相続人が単独で債務者に通知をする際に,遺言書等の書面の交付を必要はあるか。
Q144 新法第899条の2第2項の効果
 新法第899条の2第2項の「共同相続人の全員が債務者に通知をしたものとみなして,同項の規定を適用する。」とはどういう意味か。
Q145 債権の承継に関する事例問題(1)
 新法下で,次の事例におけるCがSに対する貸金債権の承継について対抗要件を具備する方法には,どのようなものがあるか。
Q146 債権の承継に関する事例問題(2)
 Q145の事例を前提として,次の各場合における受益相続人C,譲受人E及び債務者Sの法律関係はどうなるか。
Q147 債権の承継と対抗要件主義の適用に関する経過措置
 新法施行日前に開始した相続において遺産分割により債権を承継した相続人は,新法施行日後も通知又は承諾の対抗要件を具備することなく,債務者又は第三者に対抗することができるか。

2 相続分の指定がある場合の債権者の権利の行使
Q148 新法第902条の2の趣旨
 相続分の指定がある場合の債権者の権利行使について,新法第902条の2はどのような内容を定めているか。
Q149 新法第902条の2ただし書の解釈
 相続債権者が,相続債務の一部について法定相続分の割合による履行を請求し,相続人からその弁済を受けた後に,残債務について指定相続分の割合による履行を請求することはできるか。できるとした場合,最初に受けた弁済の効力はどうなるか。
Q150 相続分の指定がある場合の債権者の権利行使に関する事例問題
 新法下で,次の事例におけるC,D及びEの法律関係はどうなるか。

3 遺言執行者がある場合における相続人の行為の効果等
Q151 新法第1013条第2項・第3項新設の趣旨
 新法第1013条第2項及び第3項が新設された理由は何か。
Q152 遺言執行妨害行為の効力に関する事例問題(1)
 新法下で,次の事例におけるBとDの法律関係はどうなるか。
Q153 遺言執行妨害行為の効力に関する事例問題(2)
 新法下で,次の事例におけるC,E及びSの法律関係はどうなるか。

第6章 特別の寄与
Q154 特別の寄与制度の創設理由
 新法第1050条において特別の寄与制度が創設されたのはなぜか。
Q155 特別寄与者の要件
 被相続人の事業に関する労務の提供をした者は,新法第1050条第1項の「特別寄与者」となり得るか。また,被相続人の療養看護の費用を支払った者はどうか。
Q156 特別寄与者の遺産分割手続への参加
 特別寄与者は遺産分割の手続に参加することができるか。
Q157 特別寄与者のための裁判制度
 特別寄与料の支払をめぐって相続人との間で紛争が生じた場合に,特別寄与者はどのような裁判制度を利用することができるか。
Q158 特別寄与者による通常訴訟の可否
 特別寄与者は相続人を被告として地方裁判所又は簡易裁判所に特別寄与料債権の存在確認の訴えを提起することができるか。
Q159 特別寄与者と数人の相続人との関係
 特別寄与料を負担すべき相続人が二人以上いる場合に,特別寄与者と各相続人との法律関係はどうなるか。
Q160 特別寄与者の権利行使期間の制限
 新法第1050条第2項ただし書の「6か月」及び「1年」の期間制限の法的性質は何か。
Q161 特別寄与者に関する事例問題
 新法下で,次の事例1~5におけるB~Hのうち,特別寄与者として特別寄与料の支払を請求し得る者は誰か。なお,1~5の各事例は独立したものであり,相互の関連性はないものとする。
Q162 特別の寄与に関する経過措置
 新法の施行前に特別の寄与をした被相続人の親族は,その施行後に,相続人に対して特別寄与料の支払を請求することができるか。


付録(1) 改正後の相続法全条文
付付(2) 法務局における遺言書の保管等に関する法律
事項索引

PAGE TOP