親子交流支援者ハンドブック

「子どものための親子交流」をめざして
本体 ¥ 3,800
¥ 4,180 税込

著者:棚村政行/監修 公益社団法人家庭問題情報センター(FPIC)/編 山口恵美子・山口美智子・笠松奈津子/著
判型:A5判
ページ数:308頁
発刊年月:2025年11月刊
ISBN/ISSN:9784817850331
商品番号:41016
略号:親ハン

商品情報

FPIC親子交流支援事業部の長年の実務経験がこの1冊に!
支援者・父母の「こんな時どうすれば?」に答える

●親子交流支援の基本を理解するための「理論編」、組織運営論と実際の支援の進行手順を紹介する「組織運営実践編」、具体例から考える「相談実践編」の3部構成。
●第3部「相談実践編」では、「支援者からの相談」へのアドバイスと「父母からの相談」への答え方の例を解説した全83問のQ&Aを収録。
●巻末資料として、FPICで活用されている携行手帳、親子交流に関する年表などの4種を収録。

77年ぶりの家族法改正の趣旨・目的を十分に踏まえたうえで、とくに親子交流の支援の体制や支援の現場での必要かつ持続的な支援の在り方を示そうとした好著
―― 早稲田大学名誉教授  棚村 政行(監修のことばより)

目次

第1部 親子交流の基礎的理解を深めるために
 第1章 離婚後共同養育の時代を迎えて
 1 離婚後共同親権・離婚後共同養育責任とは
 2 親子交流の意義と目的
 第2章 子どもが笑顔になるための支援の3つの柱
 1 ケースを両面的に理解する~一般化と個別化~
 2 子どもの理解と支援
 3 父母理解と支援
 第3章 支援機関・支援者論
 1 支援の意義
 2 支援機関の信頼を高めるために
 3 信頼される支援者になるために
 第4章 再婚家庭と親子交流
 1 再婚数の推移
 2 子どもの幸せを考える再婚観
 3 別居親に必要な再婚観
 4 親子交流における再婚告知

第2部 支援に役立つ組織運営と支援の実践
 第1章 組織編
 1 支援事業の基本理念
 2 管理運営の基盤整備
 3 事業の現状
 4 危機管理
 第2章 実践編
 1 第三者機関の支援についての制度設計と情報提供
 2 支援体制
 3 事前相談
 4 子ども主体の親子交流における三者関係─支援者の「中立性」
 5 支援の続行、中止、終了について
 6 トラブル対応実務─リスク管理─

第3部 親子交流・支援についての疑問、質問にどう応えるか
 第1章 支援者へのアドバイス
 1 支援者へのアドバイス
  (1) 支援機関の役割
   Q1 相談者・支援機関の役割
   Q2 取決めの仲介はしない
   Q3 取決め以外の支援・取次はしない
  (2) 子どもの意思の尊重
   Q4 子どもへの接し方─交流の始まりと終わり─
  (3) 困難を抱える子どものケースへの対応
   Q5 特別な配慮を必要とする子どもの親子交流
   Q6 不登校と親子交流
  (4) 多様な家族形態への対応
   Q7 家族の多様化と親子交流
  (5) 相互理解に困難を抱える父母への対応
   Q8 コミュニケーションの苦手な父母
   Q9 支援機関を次々替える当事者への対応
   Q10 間接強制事例の支援の仕方
  (6) DVケースに対する支援機関の対応
   Q11 DV 被害の訴えへの対応
  (7) 親子交流の費用負担問題
   Q12 「支援を利用したいが、経済的負担が大きい」という父母への対応
  (8) 緊急事態への対応
   Q13 支援中の緊急事態への対応
  (9) 国境を越えた親子交流支援の案内
   Q14 ハーグ条約に基づく親子交流の支援について
   Q15 国外に居住する別居親からの高頻度の交流の要求
  (10) 支援者のセルフメンテナンスの重要性
   Q16 支援者のセルフメンテナンス
 2 家庭裁判所を利用した親子交流の実現
   Q17 家裁調停の利用の検討、ためらい
   Q18 実際の調停の流れ
   Q19 調停合意での留意点
   Q20 他方の説得を期待した調停申し立て
   Q21 支援機関利用への抵抗
   Q22 別居中(婚姻中)の親子交流
   Q23 家裁の調停・審判の効果
   Q24 疎遠な別居親との親子交流を開始させるには
   Q25 長期断絶後の親子交流の開始
   Q26 家裁で審理中の子どもの意向調査
   Q27 家裁の審理における親子交流の試行
 第2章 父母へのアドバイス
 1 親子交流の話合いや交流開始前の相談例
  (1) 同居親からの相談例
   Q28 離婚で子どもをなるべく傷つけないようにするには
   Q29 スムーズに実施できる親子交流の取決め方は?
   Q30 親子交流の必要性をはっきり理解したい
   Q31 子どもの拒否
   Q32 親子交流は子どもに自由に任せたい
   Q33 共同親権でよいからとにかく早く離婚したい
   Q34 多人数の子がいる働く親でも実施可能な交流条件を設定したい
   Q35 受験期の親子交流の開始延期は可能ですか
   Q36 交流開始に当たって相手の言動に不安を感じる
   Q37 交流中に相手がこちらの生活を詮索するのではないか心配
   Q38 子どもに無関心だった父親が求める交流が長続きするか
   Q39 会いたがらない別居親への対応はどうする
   Q40 養育費はいらないから、親子交流もしたくない
   Q41 別居先の実家の祖父母が親子交流に反対するので言い出せない
   Q42 親子交流の場面に、母親が同席するのはよくない?
  (2) 別居親からの相談例
   Q43 親子交流の実施の際にどんなこころ配りをしたらよい?
   Q44 半年ぶりに初めて会う子どもとの交流のために気を付けることは?
   Q45 6か月児と初めて出会う親子交流へのアドバイスを
   Q46 自由に会いたい
   Q47 別居親もしつけ、教育に関わりたい
   Q48 長期断絶後の親子交流への配慮
   Q49 父母双方に分属して暮らす子どもの交流のありかた
   Q50 こちらの祖父母・親族に会わせたい
   Q51 事実上の監護者である祖父母と暮らす子どもの親子交流拒否を打開したい
 2 交流開始後の相談例
  (1) 同居親からの相談例
   Q52 相手に取決めを守ってほしい
   Q53 こちらの苦労も考えず、相手が子どもにいい顔ばかりする
   Q54 プレゼント攻勢をどうにかしたい
   Q55 子どもの成長に伴い日程調整が困難
   Q56 異年齢のきょうだいの興味・関心が違う
   Q57 性急なステップアップ要求に困惑している
   Q58 同居親の監護に対する交流親の干渉をやめさせたい
   Q59 相手は成長した現在の子どもを理解できない
   Q60 子どもが親子交流で疲れると訴える
   Q61 交流後に子どもが暴力的になる。交流を続けて大丈夫?
   Q62 相手が親子交流した月しか養育費を払わない
   Q63 親子交流が子どもの移動願望を誘発するのでは
   Q64 親子交流のためにアメリカに来るようにとの要求への対応は?
  (2) 別居親からの相談例
   Q65 宿泊交流をしたい
   Q66 共同親権に変更して交流を続けたい
   Q67 交流を始めたが子どもがなつかない。どうしたら親密になれる?
   Q68 同居親主導の窮屈な親子交流のやり方を変えたい
   Q69 再婚後、妻が夫の前婚の子どもとの親子交流に反対し始めた
   Q70 再婚後の親子交流に毎回付いてくる養父を送迎役から外したい
   Q71 遠距離交流を上手に進めるにはどうすればよいか
   Q72 時間感覚や価値観の違う外国籍の相手との会い方に苦労している
 3 特別な配慮を要するケースの相談
  (1) DVに関する相談例
   Q73 DVのため、交流実施に不安がある
   Q74 DVの子どもへの影響
   Q75 DV保護命令と親子交流
   Q76 DVによるPTSD
   Q77 DV 主張による拒否
  (2) モラルハラスメントに関する相談事例
   Q78 相手の強い自己主張への不安
  (3) ストーカー行為に関する相談事例
   Q79 付きまとい・ストーカー行為への不安
  (4) 依存症が心配な相談事例
   Q80 依存症への心配
  (5) 性的虐待の疑いがある場合の相談事例
   Q81 子への性的虐待の疑い
  (6) 子どもの発達上の問題があるときの相談事例(発達障害と愛着不全)
   Q82 発達障害の疑いのある子の親子交流
   Q83 発達障害を理由とする交流拒否

参考資料
・FPIC 面会交流支援者携行手帳
・ルール確認票
・FPIC の面会交流支援における子の意思の尊重について─支援者のためのガイドライン─
・親子交流(面接交渉・面会交流)の歩み

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