超高齢社会の家族法と法律実務 無縁 後見 遺言 遺留分

本体 ¥ 4,000
¥ 4,400 税込

著者:床谷文雄/監修 大阪司法書士会家族法研究会/著
判型:A5判
ページ数:420頁
発刊年月:2018年3月刊
ISBN/ISSN:978-4-8178-4460-6
商品コード:40710
略号:超高家

商品情報

推薦
日本司法書士会連合会
(公社)成年後見センター・リーガルサポート

成年後見人必携!

●無縁社会における成年養子という選択、任意後見契約、任意代理契約、死後事務委任契約について、判例や契約書例を交えて解説。また、高齢者同士のパートナー契約のモデル案も提示。
●超高齢社会における親族後見人の課題と、専門職後見人による支援の取組等を紹介。
●高齢者の遺言能力の存否や内容の適切さ、遺言作成・執行に際しての専門職の支援について判例を交えて紹介。また、清算型包括遺贈の問題点、遺言執行者の高齢化に伴う対処方法についても触れる。
●資産が高額な高齢者の相続に絡む、遺留分紛争を予防するための手段として、遺言その他の方法の活用を検討。


目次

序章 超高齢社会における家族関係の変化と家族法の課題
第1  超高齢社会における家族関係の変化
 1  高齢化の進行と家族の構造・機能の変化
 2  「無縁社会」の拡がりと血縁によらない「絆」の再生
第2  縁組制度の活用と課題
第3  成年後見制度の活用と課題
第4  相続法・遺言法の見直し
 1  時代に相応した相続法の見直し
 2  遺言による遺産分配関係の形成
第5  遺留分制度の見直し・活用
第6  本書の構成と各章における課題

第1章 超高齢・人口減少社会におけるポスト近代「家族」
第1  日本における近代家族の終焉
第2  「家族難民」と限界「パラサイト・シングル」
第3  家族内ジェンダー格差と高齢者虐待
第4  高齢女性の貧困と介護殺人
第5  ポスト近代「家族」のゆくえ

第2 章 無縁社会の克服のため高齢者が求めるつながり
第1  無縁と称される社会に求められるもの
第2  高齢者が下の世代と契約でつながる
 1  成年養子という選択
  (1) 成年養子の効果
  (2) 高齢者の養子における課題と改善の方向性
 2  任意後見契約,任意代理契約という選択
  (1) 任意後見契約の特性
  (2) 高齢者の任意後見,任意代理契約における課題と改善の方向性
 Column 連れ子養子,その後の課題
 Column イギリスにおけるLPA(永続的代理権制度)
第3  無縁社会と死後の事務
 1  血縁に頼らない死後の事務の需要の拡大
 2  死後事務委任契約
  (1) 民法653条1号に反する合意は有効か
  (2) 相続人による任意解除は可能か
  (3) 2つの裁判例から導かれる契約条項の内容
 3  死後事務委任契約の内容及び注意点
  (1) 死亡に伴う公的な事務
  (2) 相続法理との関連で注意すべき事務
  (3) 遺族の心情に配慮すべき又は承諾が必要な事務
  (4) 散骨に関する事務
 4  死後事務委任契約の明確性
 5  おわりに
第4  「ヨコの家族関係」の創設~財産関係を中心に~
 1  「パートナー」の定義
 2   新たな「ヨコの家族関係」=「パートナー関係」の創設
 3   古い家族形態にとらわれない高齢者パートナーのあり方
  (1) 経済的な側面
  (2) 精神面について
 4  パートナー関係に内縁・事実婚の法理が当てはまるか
  (1) 民法で内縁・事実婚の効果として認められているもの
  (2) 生命保険金の受取人
  (3) 遺族年金等の社会保障
  (4) 特別縁故者
 5   パートナー間の課題を民法の一般法理で解決できるか
  (1) 同居して互いに協力し扶助し合うこと
  (2) 共同生活で必要な費用
  (3) 共同の日常生活に関して第三者に負う債務
  (4) 共同生活中に取得した財産の帰属
  (5)  パートナー関係を解消したり,関係が消滅したときの財産の帰属
 6  パートナー関係と「特別な他人の関係」
 7   高齢パートナーの事例での契約による課題解決
  (1) 高齢者のパートナーの事案
  (2) 高齢の同性パートナーの事案
 8   その他の高齢者の共同生活の事例で契約例は役立つか
  (3) 兄弟姉妹の共同生活の事案
 9   パートナー関係をより安定したものにするために
第5  「ヨコの家族関係」の創設~財産以外の事柄を中心に~
 1  「財産以外」とは
 2  事例のポイント
 3  既存の法制度との整合性
 4  基本ルール作り
 5  パートナー契約書の作成
 6  パートナー契約書だけで足りるのか
 7  パートナーシップ証明制度の紹介
  (1) 渋谷区の制度
  (2) 世田谷区(伊賀市,宝塚市,札幌市)の制度
  (3) 那覇市の制度,その他
 8  提 言

第3章 親族後見人への支援が成年後見制度の発展につながる
第1  現行成年後見制度と親族後見人
 1  親族後見人の現状
 2  専門職後見人と親族後見人
 3  成年後見制度の変化の兆し
 Column 諸外国の親族後見人
第2  専門職の親族後見人への支援策
 1  後見申立時の支援
  (1) 後見開始の申立て
  (2) 説明すべき事項
  (3) 専門職による支援の事例
 2  就任中の支援
  (1) 支援の態様
  (2) 成年後見監督人としての支援
  (3) 複数後見人(専門職)としての支援
  (4) 問題解決のための専門職後見人,監督人としての支援
 Column 一人会社の株主が後見開始の審判を受けた場合
第3  親族後見人の行動指針
 Column 親族後見人の報酬請求
第4  成年後見制度利用促進基本計画と親族後見人への支援
  (1) 親族後見人に対する支援体制作り
  (2) 被後見人の財産の不正使用防止策
  (3) 一時的な複数体制による支援
  (4) おわりに

第4章 高齢社会と遺言
第1  遺言をめぐる諸問題と検討課題
第2  高齢者の遺言能力
 1  はじめに
 2  民法上の判断能力に相当する概念
  (1) 意思能力と行為能力
  (2) 事理弁識能力
 3  遺言の特性からみた判断能力
  (1) 遺言能力の定義
  (2) 遺言能力の定義の変遷
 4  遺言の種類による能力の比較
  (1) 自筆証書遺言
  (2) 公正証書遺言
  (3) 秘密証書遺言
 Column 遺言能力の判断方法
 Column 精神疾患の有無,程度の認定のための判断要素
 Column 遺言時点での遺言能力の法的判断
第3  高齢者の遺言~聴覚や言語機能に障害が生じた場合~
 1  はじめに
 2  自筆証書遺言について
  (1) 作成の要件(民968条1項)
  (2) 自筆証書遺言の作成の流れ
  (3) 視覚障がい者の場合
  (4) 他人の手助けがどこまで許されるか
 3  公正証書遺言について
  (1) 公正証書遺言の要件(民969条)
  (2) 公正証書遺言の作成の流れ
  (3) 口授に関して注意すべき点
  (4) 公正証書遺言の方式の特則(民969条の2 )
 4  おわりに
 Column 成年被後見人の公正証書遺言作成を支援する
第4  清算型包括遺贈の問題点
 1  はじめに
 2  清算型遺言
  (1) わが国の相続法理との関係
  (2) 法定遺言事項との関係及び判例の考え方
  (3) 裁判例による検討
  (4) 適法性に関する学説
 3  清算型遺言の実際
 4  清算型遺言の問題点
  (1) 不動産の売却手続
  (2) 総債務確定における問題
 5  まとめ
  (1) それでも清算型遺贈が望まれる
  (2) 清算型遺言を問題なく利用できるようにするためには
  (3) これからの清算型遺贈
 Column イギリスの相続法
第5  遺言執行の基礎と注意点
 1  はじめに
 2  遺言執行者の能力・適格性
 3  遺言執行者の事務手続
  (1) 手続の流れ
  (2) 遺言執行者の執行すべき事務
 4  遺言執行における注意点
  (1)  遺言書内で指定された遺言執行者が,遺言執行時には高齢ですべての任務を一人で遂行することが困難な場合
  (2) 遺言書に「遺言執行者」が複数指定されている場合とその責任
  (3)  遺言書に遺言執行者の指定がない場合,又は指定があったがすでに死亡していた,もしくは就職を拒否された場合
 Column 遺言執行だけでは手続が困難な被相続人の財産を考える
 Column 遺言書の登録・保管システム制度の創設を考える

第5章  遺留分「制度」を活用して相続紛争を予防する~今ある制度を上手に使う超高齢社会の相続対策~
第1  遺留分侵害額の算定方法
 1  はじめに
  (1) 遺留分の意義と制度趣旨
  (2) 遺留分減殺請求権
  (3) 遺留分侵害額の算定における注意点
 2  遺留分権利者は誰か
 3  遺留分率はどれだけか
  (1) 用語の説明
  (2) 総体的遺留分率
  (3) 個別的遺留分率
 4  遺留分額はどれだけか
  (1) 個別的遺留分額の算定式
  (2) 基礎財産の額の算定
  (3) 各遺留分権利者の個別的遺留分の額はどれだけか
 5  遺留分侵害額はどれだけか
 6  おわりに
  (1) 遺言書作成に当たり配慮すべきこと
  (2) 相続法の改正
 Column 金融資産と現金にご用心
第2  遺留分における紛争予防手段について
 1  はじめに
 2  事例1   遺言書の記載により遺留分減殺請求を回避する方法
  (1) 事案の概要
  (2) 本遺言の問題点とその対策
  (3) 本件事案における留意点
  (4) 司法書士Yの提案の趣旨
  (5) 遺留分減殺の順序
 3  事例2   遺言以外の方法により遺留分減殺請求を回避する方法
  (1) 事案の概要
  (2) 本件相談の問題点とその対策
  (3) 本件事案における留意点
  (4) 司法書士Yの提案の趣旨
 4  おわりに
 Column 遺言執行者の遺留分減殺請求への対応
 Column 遺留分の消滅時効と成年後見人の就任について
第3  遺留分の事前放棄
 1  はじめに
 2  遺留分の放棄
  (1) 遺留分放棄制度の概要
  (2) 遺留分の放棄制度の現状
  (3) 法的性質,効果
 3  相続紛争予防としての遺留分放棄という選択肢
  (1) 遺留分の事前放棄の実際
  (2) 遺留分放棄の許可基準
  (3) 遺留分の放棄による紛争予防の期待
 4  家庭裁判所の対応
 5  相談を受ける立場から
  (1) 遺留分制度に対する理解の促し
  (2)  遺留分の事前放棄を検討する際には,併せて遺言書も作成しておかないと望む効果が薄いこと
  (3)  遺留分の放棄は他の共同相続人の相続分になんら影響を及ぼさないこと
 6  遺留分放棄をめぐる判例
 7  被相続人と相続人(遺留分権利者)双方の利益のために財産処分権限への最大限の配慮を
 8  おわりに
 Column  遺留分と事業承継~遺留分制度と経営承継円滑化法の民法特例の関係~
第4  遺産承継のための民事信託と遺留分
 1  はじめに
 2   民事信託でいわゆる後継ぎ遺贈を実現できるか
 3   民事信託している不動産に対する遺留分減殺請求
  (1) Aの遺留分減殺請求の時期
  (2) 学 説
  (3) 考 察
 4  おわりに
 Column 生命保険信託

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