これからの後見人の行動指針

よりよい後見事務の道しるべ
本体 ¥ 1,500
¥ 1,650 税込

著者:公益社団法人 成年後見センター・リーガルサポート/編著
判型:B5判
ページ数:144頁
発刊年月:2015年5月刊
ISBN/ISSN:9784817842299
商品番号:40585
略号:後指

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商品情報



どう行動し、どう支援すべきか
具体的な内容と平易な言葉で策定!

我々は、後見人が事務を行うにあたって、この行動指針を策定した。
その目指すところは、「自己決定の尊重」、「現有能力の活用」、「ノーマライゼーション」といった我が国の成年後見制度の基本理念を自覚するとともに、本人の自己決定を支援し権利の制約を最小限にする世界の成年後見制度の潮流を取り入れ、より本人と向き合った事務がなされ、適切な代弁活動をすることにより本人の最善の利益を図ることにある。
(後見人の行動指針 前文より)

目次

【主な収録内容】
後見人の行動指針の解説
A 本人との関わり
本人の性格、生活歴、障害や病気など、本人自身を知るよう努めよう。/本人を知るため、定期的に面会しよう。/本人の意思、希望、価値観などを尊重しよう。
B 本人による意思決定の支援
本人による意思決定を支援し、その決定された意思を尊重しよう。ただし、本人の身体又は財産に重大な不利益が生じるおそれのあるときは、そのことを本人に説明し、本人の利益に適う決定がされるよう支援しよう。
C 代理権の行使
後見人が代理権を行使するときでも、前提となる意思決定は本人にしてもらうよう働きかけよう。/本人による意思決定が困難で後見人が本人に代わって意思決定をするときは、本人の意向や希望をくみ取り、推定される本人の意思に沿った決定をしよう。/後見人が本人に代わって意思決定をするときは、本人の権利や行動の自由に対する制約がより少ない方法を選択しよう。
D 同意権、取消権の行使
事後に取消権を行使することより、事前に同意権を行使することを意識しよう。/同意権を行使するときは、十分な情報を本人に理解できるように伝え、本人の意思決定を支援したうえで、同意するか否かを判断しよう。/取消権の行使は、本人の身体又は財産に重大な不利益が生じるおそれがあるなど、やむを得ない場合に限定しよう/取消権を行使するときは、その必要性を本人に説明し、できる限り本人の理解を得るようにしよう。
E 本人の生活への配慮
本人の意向を尊重し、本人が安定した生活を送れるよう支援しよう。/本人が利用できる制度等の社会資源について情報を収集し活用しよう。/本人の財産は、単に保全するだけでなく、生活の質を向上させるために活かそう。/本人を支援する人との連携を保ち、それぞれの役割を分担しながら本人の生活を支えよう。/本人が虐待、放任、搾取等の被害をうけていないか気を配ろう。
F 事務の姿勢
後見人の職務と立場を自覚し、公正かつ誠実な後見事務を心がけよう。/与えられた権限を逸脱しないようにしよう。/本人のための後見人であることを自覚し、周囲の関係者の意向に引きずられないようにしよう。/自らの事務について、定期的に振り返る機会を持とう。/周囲の関係者の意見を聞き、自らの事務が独善に陥らないようにしよう。/後見人の経験をもとに、成年後見制度の内容や運用を改善するための意見を出そう。
G 法定後見申立や任意後見契約締結にあたって
制度の仕組みと本人が受ける制約を、本人や周囲の関係者に十分説明しよう。/法定後見では、本人の状態にあった類型の申立てを心がけよう。/法定後見の代理権や同意権は、それが本人への制約になることを意識し、必要最小限の権限の付与を求めよう。/任意後見の受任をしようとするときは、時間をかけて本人の理解に努め、信頼関係の構築を図ろう。/任意後見を受任するときは、本人の知識、経験及び財産の状況等に配慮して適正な契約内容を考えよう。/任意後見の受任者は、本人の状況を把握し、適切な時期に任意後見監督人の選任を申し立てよう。

シンポジウム
「行動指針の意義と今後の成年後見制度の課題」

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