家庭の法と裁判 2021年8月号<特集:改正相続法施行後の運用状況と実務>vol.33

本体 ¥ 1,800
¥ 1,980 税込

著者:家庭の法と裁判研究会/編
判型:B5判
ページ数:164頁
発刊年月:2021年8月刊
ISBN/ISSN:978-4-8178-4745-4
商品コード:31009
略号:家判

商品情報

家事事件・少年事件の最新動向を追う唯一の判例雑誌

1号(2015年4月号)~23号(2019年12月号) 記事・裁判例の総索引はこちら(24号所収)
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目次

◆特集 改正相続法施行後の運用状況と実務
・改正相続法(特別寄与料、配偶者居住権、遺留分)と税務
舘 彰男(弁護士)
・配偶者居住権の登記手続
後藤浩平(元東京法務局城北出張所長)
・預貯金の仮払い制度と銀行実務
佐藤繁樹(三井住友信託銀行個人事務企画推進部)
・遺言書保管制度の利用状況
希代浩正(法務省民事局商事課補佐官)
→改正相続法施行後の運用における最新情報がわかる!

◆最高裁判例(1件)
❖少年保護事件を題材として家庭裁判所調査官が執筆した論文を雑誌及び書籍において公表した行為がプライバシーの侵害として不法行為法上違法とはいえないとされた事例 (最二小判令和2年10月9日 損害賠償請求事件)

◆家事関係裁判(9件)
別居中の夫婦間において,未成年の母(相手方・原審申立人)が,未成年者の父(抗告人・原審相手方)に対し,未成年者(平成20年生)との面会交流の調停を申し立て,これを本案として,毎週1回,a市内で日曜日の午前10時から午後2時まで面会交流を仮に求めた審判前の保全処分において,原審が,未成年者が母に対し拒絶的な姿勢を強めつつあるのは身近な大人の影響によるもので,この状態を解消するためには,早期に未成年者自身の体験等を通じ母を理解する機会を設けることが必要であり(本案認容の蓋然性),かつ,母が食道がんに罹患し余命の告知も受けている状況下では保全の必要性も認められるとして,毎月1回,a市内で1時間程度の面会交流を仮に認めた判断の抗告審において,原審の判断が維持された事例
(仙台高決令和元年10月4日 審判前の保全処分(面会交流)申立審判に対する即時抗告事件)
(参考)原 審 仙台家庭裁判所令和元年8月14日審判

祖父に当たる養親と縁組をした抗告人が,養親の死亡後に,離縁についての家庭裁判所の許可を求めた事案において,養親と抗告人の縁組が養親の財産を抗告人が相続することを目的としてされたものであっても,養親と抗告人との間に法定血族関係を形成する意思がある限り,直ちに縁組を無効とすることはできず,死後離縁の申立てが法定血族間の道義に反する恣意的で違法なものと認めるに足りる事情もないとして,申立てを許可した事例
(東京高決令和元年7月9日 死後離縁許可申立却下審判に対する抗告事件)

親権者である養父及び実母から暴行等の虐待を受け,一時保護の措置がとられている子について,親権者らによる親権の行使が不適当であり,そのことにより子の利益を害することは明らかであるとして,親権者らの子に対する親権をいずれも2年間停止した事例
(東京高決令和元年6月28日 親権停止申立却下審判に対する抗告事件)
(参考)原 審 横浜家庭裁判所小田原支部平成31年2月28日審判

被相続人の長男【抗告人兼相手方(原審申立人)】が被相続人の妻【相手方兼抗告人(原審相手方)】らに対して,仏具等の祭祀財産につき,自らを承継者と指定する審判を求めた事案で,原審は,対象とされた財産のうち,被相続人の位牌等については被相続人が所有していたものではないから,被相続人から承継すべき祭祀財産に当たらないとした上で,その余の財産について,被相続人の妻が,原審申立人の要望に従い同人に仏壇を引き渡したことなどから,当事者間に祭祀承継者を原審申立人と認める黙示の合意が成立したとして,原審申立人を祭祀承継者と定めたところ,抗告審は,原審の判断を是認した上で,被相続人の位牌等は,いわば被相続人自体ともいえる遺体や遺骨とはその性質において異なり,祭祀財産に準じたものとして扱うことも困難とし,抗告審で追加的に申し立てられた原審申立人への祭祀財産の引渡しも,その余の財産についてのみ命じた事例
(東京高決平成31年3月19日 祭祀承継者指定(相続)審判に対する抗告事件)
(参考)原 審 東京家庭裁判所平成30年11月22日審判

夫である申立人(日本国籍)が,妻(ルーマニア国籍)と自身との間の子として出生届を提出した民法772条の嫡出推定の及ばない子を相手方として,親子関係不存在の確認を求めた事案で,準拠法について,嫡出である子の親子関係の成立については,反致により夫婦の共通常居所地法である日本法が適用され,非嫡出子である子の親子関係の成立については,出生当時の父の本国法である日本法が適用されるが,認知による場合は,認知当時の子の本国法であるルーマニア法も適用されるとした上で,嫡出親子関係も非嫡出親子関係も存在しないとして,申立人と相手方の間には親子関係が存在しないとの合意に相当する審判をした事例
(東京家審令和2年9月10日 親子関係不存在確認調停申立事件)

申立人夫(カナダ国籍)と申立人妻(日本国籍)らが,児童相談所に託された第三者の子である未成年者(日本国籍)を申立人らの特別養子とすることを求めた事案において,準拠法としては,申立人夫との関係について,カナダのコモンローによる国際私法により日本の法律が指定されているものと解されるから,反致により日本法が適用されるし,申立人妻との関係についても,日本法が適用されるとした上で,特別養子縁組の要件をいずれも満たしているとして,本件申立てを認容した事例(令和元年法律第34号による改正前の事例)
(東京家審令和2年9月7日 特別養子縁組申立事件)

申立人夫(日本国籍)と申立人妻(フィリピン国籍)が,申立人妻と申立外男性との間の非嫡出子である未成年者(フィリピン国籍)との養子縁組の許可を求めた事案において,国際裁判管轄,準拠法について認定した上で,申立人らと未成年者との間でそれぞれ適用される法の養子縁組の要件(申立人夫との間の養子縁組で必要になるフィリピン法の保護要件を含む。)について判断して,本件申立てを許可した事例
(東京家審令和2年4月17日 養子縁組許可申立事件)

原告らが,被告に対し,原告らの母を養母,原告らの母の孫にあたる被告を養子とする養子縁組は無効であると主張して,その旨の確認を求めた事案において,養子縁組届の外形や,原告らの母の意思能力の状態,養子縁組に至る従前の経緯等からすると,原告らの母が,その意思に沿って,被告の父に署名を代筆させたとは言えず,本件養子縁組が原告らの母の意思に基づくものであると認めることはできないとして,原告らの請求を認容した事例
(横浜家判令和2年2月25日 養子縁組無効確認請求事件)

和解離婚に際し,父が母に対し,未成熟子の養育費として,原則として成年に達する月まで(大学に進学した場合には卒業まで)月額25万円を支払う旨(大学在学中に留学を希望する場合,その費用を負担すること)を約束し,ほかに解決金2035万円を支払ったところ,実際には,未成熟子が,成年に達した後に外国の大学に進学した場合において,父母間で和解離婚当時,未成熟子が外国の大学に進学することが予定されておらず,その後もその旨の相談がされなかったことから,父にとって想定外の出来事であること,和解離婚の際の養育費や解決金の金額が少なくないこと,父は開業医として相当の収入があったが,後に体調を崩して十分に稼働できないことなどから,子が父に対し申し立てた外国の大学への進学費用にかかる扶養料の支払請求を却下した事例
(岡山家審令和元年6月21日 扶養に関する処分申立事件)

◆少年関係裁判(1件)
少年が,元同級生であった被害者に対し,メリケンサックを装着した右手拳で殴打して全治10日間を要する左側頭部挫創の傷害を負わせた傷害保護事件において,少年を保護観察に付することとした原決定につき,処分の著しい不当を理由とする抗告を棄却した事例
(東京高決令和2年11月20日 保護観察処分決定に対する抗告申立事件)

◆所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し(民法・不動産登記法等一部改正法・相続土地国庫帰属法)の概要
村松 秀樹法務省(民事局総務課長(前同局民事第二課長))
大谷  太(法務省大臣官房参事官)ほか

◆連 載
遺産分割事件のケース研究
第8回 事例検討(8)
債務名義としての調停に代わる審判の検討をふまえた研究
脇田 奈央(東京家庭裁判所判事)

外国少年司法事情
第26回 欧州(1)ドイツの少年法制(1)
廣瀬 健二(立教大学法学部特定課題研究員)

少年矯正の現場から
第19回 家庭裁判所と少年鑑別所の新たな連携・協働
~在宅試験観察と地域援助~
八代満帆子(大阪少年鑑別所首席専門官)

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