家庭の法と裁判 2022年4月号<特集:成年年齢引下げに伴う影響と対応>vol.37

本体 ¥ 1,800
¥ 1,980 税込

著者:家庭の法と裁判研究会/編
判型:B5判
ページ数:168頁
発刊年月:2022年4月刊
ISBN/ISSN:978-4-8178-4798-0
商品コード:31009
略号:家判

商品情報

家事事件・少年事件の最新動向を追う唯一の判例雑誌

1号(2015年4月号)~23号(2019年12月号) 記事・裁判例の総索引はこちら(24号所収)
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目次

◆特集 成年年齢引下げに伴う影響と対応

・成年年齢引下げについて─家事事件,児童福祉法等を中心に─
法務省民事局参事官 北村治樹
厚生労働省子ども家庭局家庭福祉課長 中野孝浩

・成年年齢引下げに伴う家庭裁判所実務への影響と留意点
東京家庭裁判所判事 佐藤康憲

・成年年齢引下げによる若年者の消費者被害への影響と対策の実情
弁護士 平澤慎一

・成年年齢引下げと高校現場の対応
弁護士・兵庫教育大学大学院学校教育研究科准教授 神内聡

・成年年齢引下げに伴う児童福祉分野への影響
弁護士 浜田真樹


◆家事関係裁判(6件)

❖婚姻費用の算定に当たり,失職した義務者の収入について,潜在的稼働能力に基づき認定することが許されるのは,就労が制限される客観的,合理的事情がないのに主観的な事情によって本来の稼働能力を発揮しておらず,そのことが婚姻費用の分担における権利者との関係で公平に反すると評価される特段の事情がある場合でなければならないものと解されるとした上で,上記の特段の事情があるとは認められないとして,原審判を取り消し,申立てを却下した事例
(東京高決令和3年4月21日 婚姻費用分担審判に対する抗告事件)
(参考)原 審 宇都宮家庭裁判所令和2年12月25日審判

❖別居中の夫婦間の婚姻費用の分担につき,子に生じた私立高等学校の学費等のうち公立学校教育費を超過する分の負担割合について,二等分とすべき旨の主張を排斥し,双方の基礎収入の額に応じて按分するのが相当とした原審判の判示部分を維持するとともに,別居時から調停申立時までの婚姻費用又は扶養料の請求について,妻の請求に対して夫がその一部を支払い,妻が不足分の請求を直ちにしていたとは認め難いことを考慮すれば,不足分の清算は婚姻費用分担審判や扶養料の審判においてではなく財産分与の判断に委ねるのが相当と判示した事例
(東京高決令和2年10月2日 婚姻費用分担審判及び扶養料申立却下審判に対する抗告事件)
(参考)原 審 水戸家庭裁判所土浦支部令和2年6月22日審判

❖抗告人が相手方に対し,未成年者の監護者を抗告人と定めることを求めた事案において,相手方による未成年者の監護の開始には違法な点は認められず,抗告人が相手方よりも未成年者の監護者として適していると認めることはできないとして,抗告人の申立てを却下した原審判を相当と判断して抗告を棄却した事例
(名古屋高決令和2年6月9日 子の監護者の指定申立却下審判に対する即時抗告事件)
(参考)原 審 名古屋家庭裁判所一宮支部令和2年2月13日審判

❖夫である相手方(原審申立人)が,別居中の妻である抗告人(原審相手方)に対し,抗告人が未成年者を連れて別居を開始したことが,別居開始前に当事者間で交わされた示談書中の親権者指定等に関する条項に違反する違法な子の連れ去りに当たるとして,未成年者の仮の監護者の指定及び仮の引渡しを求めた事案において,示談の経緯及び内容等に照らし,上記条項の存在をもって抗告人の別居開始が違法な子の連れ去りには当たるとはいえないとした上で,当事者の監護者としての適格性に関する調査の状況等に照らし,未成年者の監護を相手方に委ねることが抗告人の監護を継続するよりも相当であると認めることはできないから,本案申立てを認容する蓋然性が高いとはいえず,保全の必要性もないとして,原審判を取り消し,申立てをいずれも却下した事例
(東京高決令和元年12月10日 仮の地位を定める仮処分(監護者指定・子の引渡し)審判に対する抗告事件)
(参考)原 審 さいたま家庭裁判所川越支部令和元年10月9日審判

❖未成年者らの父である債権者が,未成年者らを単独で監護している母を債務者として,母の面会交流調停に基づく面会交流の不履行についてした間接強制の申立てを受けて,各未成年者についての不履行1回につき5万円の支払を命じた原決定について,母が執行抗告を申し立てたのに対し,抗告裁判所が,抗告人は面会交流が不可能ではないとの認識を有していたのに,長男については一度も,二男については平成31年3月を最後に面会交流を実施しておらず,未成年者らの精神状態不安定等についても裏付け資料がないなどと判示して,抗告を棄却した事例
(東京高決令和元年11月21日 間接強制決定に対する執行抗告事件)
(参考)原 審 水戸家庭裁判所土浦支部令和元年7月1日決定

❖被相続人の弟(申立人)が,被相続人の子ら(相手方ら)に対し,特別寄与料の支払を求めた事案において,申立人がその者の貢献に報いて特別寄与料を認めるのが相当なほどに顕著な貢献をしたとまではいえず,「特別の寄与」の存在を認めることは困難であり,また,民法1050条2項ただし書の「相続の開始及び相続人を知った時から六箇月」を除斥期間とした上で,同項にいう「相続人を知った時」とは,当該相続人に対する特別寄与料の処分の請求が可能な程度に相続人を知った時を意味するものと解するのが相当であって,申立人の相手方らに対する各申立ては,上記除斥期間を経過した後にされたものであるとした事例
(静岡家審令和3年7月26日 特別の寄与に関する処分申立事件)


◆少年関係裁判(1件)
警察官を投げ飛ばして傷害を負わせたという傷害,公務執行妨害保護事件において,非行事実を認定した原決定(保護観察決定)に対する重大な事実の誤認があるなどしてされた抗告につき,原決定の説示には適切,相当でない点もあるが,少年は警察官を投げ飛ばすなどの暴行を加えたとの非行事実を認定した原決定の判断に事実の誤認は認められないとして,抗告を棄却した事例
(東京高決令和2年4月28日 保護処分決定(保護観察)に対する抗告申立事件)


◆父母の離婚をめぐる子の養育に関する法制度の見直し及び法務省の取組について
法務省民事局民事第一課補佐官(前民事局付) 横山智宏
東京地方・簡易裁判所判事(前法務省民事局付) 倉重龍輔 ほか


◆連載
遺産分割事件のケース研究
第10回 事例検討⑩ 遺産の範囲の確定に向けた調停運営に関する研究
法務省訟務局付(前静岡家庭・地方裁判所判事) 藤枝祐人

外国少年司法事情
第29回 欧州⑷ ドイツの少年法制⑷
立教大学法学部特定課題研究員 廣瀬健二

少年矯正の現場から
第21回 社会復帰支援に資する鑑別
~社会復帰支援チェックシートについて~
東京少年鑑別所地域非行防止調整官(前同所鑑別調査官) 島﨑素直

◆家庭裁判所事件の概況⑴─家事事件─ 最高裁判所事務総局家庭局

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